日刊スポーツの南アフリカW杯特集ページです。

  • 日刊スポーツIDについて


ここからこのサイトのナビゲーションです



2010年6月19日

最終ラインと1対1の局面を作れ

<3番勝負 オランダ戦>(下)
 いい位置でボールを奪えたとして、あとはオランダをどう崩すか。事前の強化試合をみてみると、彼らの失点にはある傾向がありました。それはサイドを変える大きな展開に対応しきれず、ゴールを奪われることが多いという点です。

 典型的だったのは、5日のハンガリー戦での失点です。前半6分に、敵陣右サイドでボールを失うと、そこからピッチを斜めに横切る、約50メートルのパスを前線に通されます。攻めあがっていた左サイドDFファンブロンクホルストの後方を相手FWに突かれ、センターバックのDFマタイセンが1対1での対処を強いられる。そしてスピードに乗った相手に、飛び込むタイミングもないまま、左足シュートを決められてしまいました。

 彼らの最終ラインには、センターバックを含めて、見た目ほどの強さは感じません。だから日本の選手たちも、1対1の局面さえつくれれば、打開は十分にできます。左よりの遠藤から、右サイドの松井へ。そして右よりの長谷部から、左サイドの大久保へ。機をみたサイドチェンジで、相手の手薄なサイドを狙うことが大事。そうして数的優位の局面や1対1の局面をつくることができれば、ハンガリーと同じように、カウンターから確実に点を奪うことができるはずです。

 ピッチの横幅を最大限に使って攻めるのは、オランダも得意とするところです。ですがそこは、目には目を。サイドチェンジは何も彼らの専売特許ではないのです。サイドチェンジに対して、DFラインの横方向へのスライドがうまくいかなかった瞬間を狙って攻めれば、たとえオランダといえども失点は免れられない。松井や大久保がサイドから、相手DFライン裏に向かって長く鋭く走る場面が増えれば、カメルーン戦を「最悪の内容」と評した欧州各国のメディアを見返すこともできるでしょう。(日刊スポーツ評論家、テレビ朝日報道ステーションキャスター)


この記事には全0件の日記があります。


ソーシャルブックマークへ投稿

  • ツイッター
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • はてなブックマークに追加
  • Buzzurlにブックマーク
  • livedoorクリップに投稿

ソーシャルブックマークとは

沢登正朗
沢登正朗(さわのぼり・まさあき)
 1970年(昭45)1月12日、静岡・富士宮市生まれ。東海大一、東海大で全国制覇し、92年に清水入り。MFとして05年に引退するまで清水一筋で活躍した。J通算381試合85得点。日本代表Aマッチ16試合3得点で、93年のW杯最終予選では「ドーハの悲劇」を経験した。テレビ朝日報道ステーションキャスター。

最近のエントリー


ニッカンスタジアムへのご参加はこちらから

[受付終了]Q33 オランダvsスペインの勝敗は?

解答期限
[07/12 03:30]

海外代表ニュース

記事バックナンバー

日本代表ニュース

記事バックナンバー

A組
南アフリカ
メキシコ
ウルグアイ
フランス
E組
オランダ
デンマーク
日本
カメルーン
B組
アルゼンチン
ナイジェリア
韓国
ギリシャ
F組
イタリア
パラグアイ
ニュージーランド
スロバキア
C組
イングランド
米国
アルジェリア
スロベニア
G組
ブラジル
北朝鮮
コートジボワール
ポルトガル
D組
ドイツ
オーストラリア
セルビア
ガーナ
H組
スペイン
スイス
ホンジュラス
チリ









大会データ 得点ランキング、日本代表全成績、W杯ヒストリー、歴代得点王&MVPなど



  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. 南アフリカW杯
  3. コラム
  4. 沢登正朗

データ提供

(株)日刊編集センター/InfostradaSports

ここからフッターナビゲーションです