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2010年6月20日

引き分け下手な日本...脱皮できるか!

 日本にとっては願ってもない形で、デンマーク対カメルーンが終わった。オランダの勝ち抜けは決まったが、日本は得失点差で2位をキープ。24日(日本時間25日)のデンマーク戦に引き分ければ、2大会ぶり、自国開催以外の大会では初めての決勝トーナメント進出が決まる。

 引き分ければいいのだから、日本は圧倒的に有利な立場で1次リーグ最終戦を迎えることになる。守備の要でもあるケアーが累積警告で出場停止となることも「追い風」だ。ただし、不安もある。日本代表やJリーグを取材して何度も耳にした「日本人には引き分けるメンタリティーがない」という言葉。「引き分けでOK」が逆に日本にマイナスになるというのだ。

 Jリーグが誕生した時にも「引き分けは日本人に受け入れられない」と延長Vゴール、さらにPK戦で勝ち負けを決める方式が採用された。「最後まで決着をつける」が日本人のスポーツ観だからだ。もちろん、今は引き分けありの「世界基準」になっっているが、確かに日本の選手が「引き分け下手」であると思う場面は多い。引き分けでいいのに勝負に出て、負けてしまうシーンもよくみる。

 岡田監督も選手たちも引き分け狙いの危うさを知っているから「勝って決勝トーナメント進出を決める」というだろう。もちろん、それが間違っているわけではないし、勝って上がれれば最高だが「いかに引き分けるか」ということも重要になる。今回ばかりは勝利はいらない。引き分けを狙ってほしいと思う。

 カメルーン、オランダとの試合を見て、守備は安定している。オランダには1点を奪われたが、デンマークを完封することは決して難しくはない。ただ、ゴールできるかどうかは分からない。松井と大久保が好調で、確かにゴールの匂いはする。それでも、前がかりになって攻めてカウンターを食うことは心配だ。

 90分間、デンマークにゴールを許さなければ決勝トーナメント進出が決まる。だからこそ、決して消極的な意味でなく(どん引きして守れということでなく)積極的に引き分けを狙ってほしい。前線からのプレスで相手ボールを奪い、試合の主導権を握りながらチャンスがあれば得点を狙う。そうでなければ、しっかり試合をコントロールしながら時計を進めてほしい。これまで日本に欠如していた「引き分け狙い」ができれば、日本サッカーはJリーグ誕生時から大きく進歩したことになる。


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荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
 1960年(昭35)東京都出身。84年に入社し、スポーツ部勤務。五輪、サッカーなどを担当して96年からデスク。出版社編集長を経て05年から編集委員として現場取材に戻る。

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