南アのすし店で蘭サポーターと一緒に...

６月１９日（土）
　港町ダーバンは、海の幸に恵まれている。オランダ戦終了後、ホテル近くのショッピングモールにあるすし店に入った。

　刺身からにぎりまで、レパートリーに富んだメニューが並ぶ。南アフリカのすし、と聞くと、味は大丈夫なの？　と気になるが、これがなかなかうまい。特にまぐろのにぎりは、ひと口ほお張ったところで「うまい！」と感嘆の声を上げてしまった。実際、インド洋はまぐろの産地として有名。日本から遠く離れた場所で、至福のひとときを過ごした。

　ふと周囲を見渡すと、大勢のオランダサポーターもすしを食べ、大騒ぎ。「オランダサポーター、勝利の後に、ジャパニーズ・スシを食らう」。そんな見出しが頭に浮かび、つい試合の感想を聞きたくなった。カウンターに座っていたカップルに声をかけたところ「日本はスピードがあって、なかなか強いチームだった。本田に注目したけど、今日はあまり良くなかった。彼を抑えたのが、オランダの勝因」とうれしそうに話してくれた。

　試合が終われば、ピッチの外に勝った、負けたはない。オランダサポーターとつかの間の心の交流。これもまた、Ｗ杯の楽しみの一つである。