おいおい、欧州のテレビに合わせるなよ～

７月２日（金）
　ついに恐れていた事態に陥った。欧州のテレビ放送のゴールデンタイムに合わせ、２０時半（日本時間３時半）キックオフのゲーム。決勝トーナメントは延長戦の後にＰＫ戦まである。先日の日本戦は１６時（日本時間２３時）開始のゲームだったが、今回はさらに４時間半も遅い。そんな状況のウルグアイ対ガーナが、ＰＫ戦まで行ってしまった。

　試合終了は２３時半近く。「帰りは何時になるんだろう」。明日の午前中に出す原稿のことを考えると、寝る時間も短くなる。海外取材で最もやっかいなのが、この時差だ。長期出張となれば疲労はたまる。少しでも睡眠を取ることが必要なだけに、わずか１時間の時間も惜しい。結局、バスでスタジアムを後にしたのは、午前１時だった。

　そんな中、スタジアム近くの交差点で応援ラッパの「ブブゼラ」などＷ杯グッズを売っている男性の姿に出くわした。真夜中の暗闇の中だ。そこには物色する人の姿もある。もともと南アフリカの人は早起きだと聞くが、今回はＷ杯に引っ張られる格好で、深夜まで営業しているようだ。

　巨額の放映権を生み出すテレビは、Ｗ杯を左右する大きな存在である。ただ、遅い開始時間は、関わる人たちの体にも大きな負荷をかける。熱い試合に触れられる喜びはあるが、何とかならんもんかぁ～。複雑な思いが去来する。ちなみにこの日、ホテルに帰れたのは午前２時でした。