2010年4月28日

＜ウェスリー・スナイデル・取材後記＞
　今回のオランダ代表ＭＦウェスリー・スナイデル（２５＝インテル）に関するインタビューは、アムステルダム郊外、アヤックスの本拠地アレナ・スタジアムから約１キロほど離れたユースの練習施設で行われた。オランダ語で「Ｄｅ　Ｔｏｅｋｏｍｓｔ（日本語で未来）」。その名の通り、ここから輝かしい未来を夢見て、多くの選手が羽ばたこうとしている。
　ユース監督のオルデリケリンク氏は、スナイデル３兄弟を指導したことでも知られている。どんな人物なのかと思えば、「私は最初ウェスリーのお兄さん、ジェフリーの監督でした。現在は弟ロッドリー（１８歳）の監督を務めています」。そして、落ち着いた口調で「アヤックスというクラブ全体の協力があり、ウェスリーは成長しました」。まったくわが事を自慢する様子もなく、意外なほどの物腰の柔らかさだった。
　「ウェスリーがこれだけ成長したことに誇りに思いますか？」と問うと、「彼のやったことはすごいですが、お兄さんのように例え２部でも、そこまで努力して行くこともすごいことだと思います」。選手の実績、結果で物事を判断するのでなく、その努力した課程を評価する姿に、優れた教育者という印象を抱いた。【エリーヌ・スウェーブルス通信員】