【Sawbona! W杯】オランダ パスサッカーのルーツは・・・
2010年3月14日
W杯開幕まで、ついに100日を切った。本大会に向けた準備を着々と進めている出場32カ国は、それぞれの文化を背景に独自のスタイルを持つ。日本代表・岡田武史監督(53)が掲げる「4強」達成には、すべてのチームがライバルでもある。各国の実情や魅力を明らかにするべく、日刊スポーツでは、全出場国を実際に訪ね歩いている村上敦伺さん(32)四方健太郎(30)の2人組に「生リポート」を依頼した。前半は欧州、アフリカ編。
村上敦伺 日本のみなさん、こんにちは! 僕たちは今、欧州、アフリカを経て、W杯出場32カ国をめぐる旅の26カ国目、米国マイアミにいます。
四方健太郎 ハロー! 今回はW杯出場国の紹介ということで、現地で拾ったとっておきのネタをもとに、各チームの特徴を我々なりに分析してお伝えしたいと思います。
村上 まずはやっぱり気になる、日本の1次リーグ対戦国オランダですね。
四方 高度なパスサッカーが伝統になってます。僕は実際にアムステルダムを訪れてみて、そのルーツを見つけましたよ。
村上 ルーツ? オランダ代表の練習を1度のぞいただけでしょ? むしろ夜の街に出て、飾り窓のぞいてた時間の方が長いんじゃない?
四方 のぞいてません! でも確かにヒントは街にあった。オランダの通りには、多くの交通機関が入り乱れていたでしょ。
村上 そうだね。乗用車やバイクはもちろん、路面電車がたくさん走っていたね。それから自転車の台数も多かったから、道路を渡るのも大変だった。
四方 でしょ? 実際に外国人が交通事故に巻き込まれる件数も多いらしい。だから現地の人は路上で、視野を広く保つため、足元を見ずに胸を張って歩いている。この姿って、見覚えがあるでしょ?
村上 …、ファンデルファールト! スナイデルもそうだし、オランダ代表の中盤か!
四方 そう! 彼らは小さなころから、常にルックアップ(視線を高く上げて視野を確保)するくせがついている。視野の広さ、パスの展開力は、自然に養われるんじゃないかな?
村上 なるほど! たいした分析力だね。まるで経営コンサルタントだ。
四方 本当に経営コンサルタントだよ! というわけで、僕らの分析をきっかけに、多くの代表チームに興味を持ってもらえたら幸いです。それが僕らの旅する理由ですから。
スペイン
マドリードで初めて闘牛を生観戦しましたが、正直むごかった。「突進してくる牛を、赤い布を使って上手にかわす」ものとお思いでしょうが、それは日本のテレビ局が、やりや剣を使って闘牛をめった刺しにし、とどめを刺す場面を報じていないから。実際は命のやりとりなんです。やるかやられるかの勝負での、闘牛士の勇敢さと潔さ。そして動物愛護団体の猛抗議を、頑として受け付けない伝統主義。それはW杯で何度も優勝候補に挙げられながら、華麗なスタイルにこだわるあまりに敗れ去ってきた、スペイン代表のサッカーに通じていると感じました。(村上)
カメルーン
バルサ流のパスサッカーが根付き始めていました。というのも、最近草サッカーで用いられているゴールが、幅1㍍ほどの極小サイズ。むやみにシュートを打っても入らないので、完全に相手を崩しきるまでパスを回す習慣が、底辺から広まっているのです。スポーツバーの店外に多くの人がたむろして、同じ時差の欧州サッカーの中継を見ているので、みんな目も肥えている。特に英雄エトーが去年まで在籍していた、バルセロナの美しいパスサッカーが志向されています。「身体能力はあっても戦術がない」という評価は、もはや過去のものかもしれません。(四方)
南アフリカ
旅の当初は「南アが最終ゴールだ!」とうたっていましたが、実はすでに3回も訪問しています。確かにヨハネスブルク市内など、治安の良くない危険な地域はあります。観戦するサポーターには、十分に気をつけていただきたい。ですが実際にはたくさんの善良な市民が、それぞれの街で平和な日常生活を営んでいます。日本と南アの試合があったポートエリザベスなどでは、試合後インド洋の潮風に吹かれながら、徒歩でホテルまで帰ることもできました。文化もアフリカ的というより欧州的。サッカーも身体能力を誇るアフリカ代表国のスタイルとは違い、組織を重視する欧州流の強い影響を感じます。(村上)
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