Sawbona（こんにちは）南アフリカ

【南アフリカNOW】信号消えても成り立つ信号

2009年11月03日

　ヨハネスブルクは自動車事故の死亡率も高い。制限時速１２０キロの道もあり、多くの運転手が飛ばす。道路の真ん中に停車した故障車もよく見かけ、渋滞の原因となるとともに、これに追突するケースもある。ホリデーシーズンとなれば、状況はもっとひどい。交通量が増え、そこへ飲酒運転の車も現れる。わが家の家政婦は毎年故郷に帰省するのに、便利だが事故の可能性があるタクシーか、安全でも不便な電車を選ぶかで頭を悩ませている。

　また、慢性的な電力不足から信号機の止まった交差点がある。それでもドライバーたちは手慣れたものだ。一時停止線のある交差点なら道幅に関係なく、先に交差点に入った車が優先される。譲り合いの精神が生かされたこのルールのおかげで、慌てることはない。

　交通量の多いところでは、保険会社のボランティアが口笛を合図にてきぱきと誘導する。なぜ保険会社が交通整理をするのかというと、事故を防ぐことで保険金の支払いを軽減するため。ヨハネスブルクと比べ、ケープタウンはゆっくり走る車が多い。風光明媚（めいび）な観光都市と、先を急ぐ商業都市との違いだろう。（エリス・マシャカ通信員）