Sawbona（こんにちは）南アフリカ

【南アフリカNOW】信じる？？　信じない？

2009年10月27日

　南アフリカ１部リーグのサッカー選手から興味深い話を聞いた。黒人監督率いるそのチームでは試合前に、勝利を導き、けがを防止するおまじないとして「ムティ」と呼ばれる薬草を煮詰めた液体を体にかけると言うのだ。それを信じる黒人選手もいれば、ばかばかしいと受け流す白人選手もいる。実際、今季そのチームの成績は芳しくない。スタジアムでは試合前、ゴールの下に何かを埋めるＧＫの姿もたまに見かける。

　黒人の土着文化に「サンゴマ」と呼ばれる呪術（じゅじゅつ）師がいる。このサンゴマたちが処方する薬がムティだ。さまざまな植物や動物が使われ、薬、お守りに用いられる。難病にかかったり、政治家が選挙を戦う前に頼るケースもある。医療、科学が発達した時代にあって、呪術（じゅじゅつ）を信じる人は非常に多い。

　私の車のバックミラーには、黒人女性からもらったムティのお守りがぶら下がっている。その友人は「これをつけていたら、悪党どもは車に近づけないし、事故防止にもなるよ」と教えてくれた。路上襲撃や車上荒らしに遭っていないのは、このお守りのおかげかも？　（エリス・マシャカ通信員）