Sawbona（こんにちは）南アフリカ

【南アフリカNOW】白人と黒人、嗜好は？

2009年9月22日

　南アフリカで白人の好きなものと言えば「ビール、ラグビー、ビルトン」だ。「ビルトン」は牛やダチョウ、クドゥーというシカのような動物の干し肉のこと。ビーフジャーキーよりも半生タイプで、肉そのものの味わいを楽しめるものからスパイシーなものまであり、かみ応えがある。そして黒人なら「ビール、サッカー、パップ」だ。「パップ」はトウモロコシの粉をねったもので、チキンやビーフを煮込んだ少し辛めのシチューにつけて食べる。

　来年６月にＷ杯が開幕するが、サッカーは黒人に人気のスポーツだ。国内リーグで活躍する選手、観客もほとんどが黒人だ。一方でラグビー、クリケットは白人たちから人気が高く、試合結果は毎日のようにテレビで報じられる。３つのスポーツはかつて宗主国だった英国が発祥だが、特にクリケットが黒人たちに浸透しなかったのは、必要な道具を買うことが難しかったからだといわれる。

　好みが異なる白人と黒人だが、ビールを飲んで楽しむことは共通する。南アはワインが近ごろ有名だが、ビールの生産量（世界１１位）も多い。仕事を終えたあとのビールのうまさに、白人も黒人もない。（エリス・マシャカ通信員）