Sawbona（こんにちは）南アフリカ

【南アフリカNOW】優秀な隣国人が失業率高める!?

2009年8月18日

　南アフリカ土産の１つにビーズアートがある。針金で型の骨組みを作り、さまざまな色のビーズを通していく。ライオンやキリン、象などの動物が多いが、イチゴやハートなどかわいいアイテムもある。最近はＷ杯を意識してサッカーボールを持つ人型の物も見られる。安いもので１つ約１５ランド（約１９５円）。道端や土産物店に売られているが手作りのため、２つと同じものがないのも魅力だ。直接頼めば希望のデザインを手にすることができる。

　ジンバブエ移民のモーガンは、豊かな才能を持つビーズ職人の１人。彼は政治状況が安定しない故郷で貧困にあえぐ家族に仕送りを続けている。隣国のジンバブエはかつて豊かな大地に農作物が実り、教育制度もアフリカで一番充実していた。そのためアパルトヘイト（人種隔離）政策下、教育機会を奪われた南アの黒人よりも各職場で重宝されている。一方でジンバブエ人が南ア国民の失業率を招いている現実も否めない。

　モーガンはいつも趣向を凝らし、新しいデザインの研究にも熱心だ。注文をした際も、精神誠意を尽くす心意気を感じる。この才能が未来のジンバブエ再建に役立つことを願う。（エリス・マシャカ通信員）