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【Sawbona! W杯】アギーレはメキシコを2度救うのか

2009年9月29日

予選クローズアップ北中米・カリブ編

 メキシコが劇的なV字回復でW杯北中米カリブ海予選突破に王手をかけた。序盤4戦を1勝3敗で6チーム中5位まで順位を落としたが、その後の4連勝で2位まで浮上。あと1勝で本大会出場切符を得る。今年4月、低迷する母国を再び率いたハビエル・アギーレ監督(50)は、代表選手に誇りを取り戻させ、ときには相手選手と乱闘して選手を鼓舞してきた。約半年間の成果が、10月の最終決戦で花開きそうだ。

 半年でメキシコが生まれ変わった。9日のW杯予選ホンジュラス戦に1-0と競り勝って2位に浮上。4月、1勝2敗と低迷していたチームを引き継いだアギーレ監督が、その後4勝1敗と立て直した。それでも同監督は「イングランドやスペインと違って、まだ出場を決めたわけじゃない」と、選手にくぎを刺した。

 アギーレ監督は4月16日の就任会見でゼロからの再建を宣言した。

 「メキシコの選手は全員が代表に入る権利を持っている。代表に入る選手は誇りとアイデンティティー、そしてジャージーへの愛を持って来てほしい。このチャンスを罰ではなく、勲章にするんだ」。

 メキシコは自国リーグが盛んで、代表も地元クラブ所属がほとんどだった。以前はそれでも世界の舞台でも戦えた。だが、欧州に世界トップレベルの選手が集まり、切磋琢磨(せっさたくま)するようになると、相対的に地盤沈下。02、06年W杯でイングランド代表を率いたエリクソン前監督の起用で欧州のエキスを注入しようと試みたが、立て直せなかった。

 アギーレ監督は02年W杯前も不振の代表を指揮して本大会に進出。ただし今回は、今年2月に成績不振でAマドリードからクビにされたばかりだった。周囲もあきらめムードで、「敗戦処理監督」という声まで出た。その状況での熱い演説は新鮮に映った。

 得意の人心掌握術で、負け犬根性に染まりかけていた代表を精神面からたたき直した。6月6日のエルサルバドル戦では公約通り、当時のラボルペ監督との確執から06年W杯出場の道を閉ざされた36歳のベテランMFブランコを再招集するなど、4月1日の前戦から先発を9人も入れ替えた。デビュー戦こそ黒星だったが、10日のトリニダード・トバゴ戦から快進撃がスタート。現在までゴールド杯、親善試合を含め、8勝3分けと負けなしだ。

 サッカーに対する熱さはハンパではない。ゴールド杯のパナマ戦では前代未聞の事件を起こした。ボールがサイドラインを超えたにもかかわらずドリブルで前進する相手を止めるため、キックを繰り出した。50歳の監督のラフプレーに相手も激高。乱闘に発展し、両者レッドカード。3試合の出場停止処分を受けた。だが監督の熱さが選手に伝わり、3大会ぶりに北中米カリブ海地区王者となった。

 選手たちも信頼を口にする。MFアンドレス・グアルダード(23=デポルティボ)は「監督は革命をもたらした。彼が我々に『お前らはできる、その力がある』と常に話したことで、自信を取り戻した」と言う。同時に国民のあきらめムードも消し去った。10月、メキシコ版の「メークドラマ」が完結を迎える。


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