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帰国したアルゼンチン代表を乗せたバスを取り囲むファン(ＡＰ)

　アルゼンチン代表選手たちが、Ｗ杯敗退が決まった３日のドイツ戦後、宿舎でディエゴ・マラドーナ監督（４９）に続投を直談判していたことが分かった。５日付のイタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルトなどが報じた。

　ドイツに０－４で完敗後、選手たちはケープタウンの試合会場からバス移動。宿舎のあるプレトリアに戻ったのは深夜０時すぎだった。悔しさで眠りにつけなかった選手たちが話し合い、マラドーナ監督に続投を求めることに。ＦＷメッシ、テベス、ＭＦベロン、マスケラーノ、ＤＦエインセが代表して監督の部屋を訪れ、直談判した。マスケラーノが同監督に抱きつき「よく考えてほしい。我々を置いていかないでくれ」と涙ながらに頼んだ。それを聞いたマラドーナ監督は感激した様子だったが、何も言わずうなずくだけだったという。

　同国代表は４日深夜にブエノスアイレスに帰国。準々決勝敗退を想定しておらず、急きょ航空券を手配したため、選手の大部分はエコノミークラスを使った。選手たちは沈んだ雰囲気のままだったが、予想より早い敗退にもかかわらず空港や、同国協会周辺に集まったファンは温かく歓迎した。Ｗ杯南米予選中には８５％がマラドーナ監督解任に賛成していたが、集まったファンの間では留任を求める声が大多数だった。同監督の契約は、来年の南米選手権まで残る。続投を決断し、南米一の結果を出せれば、１４年Ｗ杯ブラジル大会でのリベンジに道が開けることになりそうだ。（波平千種通信員）

　［2010年7月6日12時35分　紙面から］

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