南アフリカW杯
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韓国攻めてアウェー初の決勝Ｔ進出／Ｂ組

: 勝ち越しゴールのＦＷ朴主永（中央）は歓喜の表情を見せる（ロイター）

＜Ｗ杯：韓国２－２ナイジェリア＞◇１次リーグＢ組◇２２日◇ダーバン

　韓国が自国開催以外では初の決勝トーナメント（Ｔ）進出を決めた。ナイジェリアと２－２で引き分け、勝ち点４でアルゼンチンに次ぐＢ組２位で１次リーグを突破した。０－１からＤＦ李正秀（３０＝鹿島）エースＦＷ朴主永（２４＝モナコ）の２ゴールで一時逆転。同点に追いつかれたが、攻撃サッカーでドローに持ち込んだ。１次リーグ同国史上最多となる通算５得点の攻撃力で、アジア勢一番乗りでの決勝Ｔ進出となった。

　試合終了のホイッスルが鳴ると、全員が両手を天に突き上げた。選手、スタッフがグラウンドにひざを突き、肩を組んで歓喜の輪をつくった。３大会連続出場のＤＦ李栄杓、ＤＦ金東進は座り込み、抱き合って涙を流した。許丁茂監督は「守りにいかず勝ちにいった。自国以外でのベスト１６が目標だった。選手たちを誇りに思う」と胸を張った。

　前半１２分に先制を許す苦しい展開にも腰は引けなかった。同３８分、Ｊリーグ鹿島所属の李が振り出しに戻した。ＭＦ奇誠庸の左サイドからのＦＫを、ファーサイドから走り込み、右足でゴールに流し込んだ。後半４分、朴が左サイドのゴールまで約２５メートルのＦＫを右サイドネットに突き刺した。

　アルゼンチン戦ではオウンゴールのエースの汚名返上弾。今大会２点目の直接ＦＫからのゴールを、許監督は「公式球は他のボールに比べ、強く蹴ると１００回中、８０～９０回は上に飛んでいってしまう。そのため、我々は朴が蹴ったポジションから、軽く蹴る練習を何度も行ってきた」と振り返った。エースの一撃で勢いに乗ったチームはナイジェリアの反撃を１点に抑え、決勝Ｔ進出につなげた。

　欧州組５人を擁する同国史上最強チームの特徴は攻撃力だ。１次リーグ通算５得点は、過去同リーグ最多の４点を超えた。シュート本数は堅守のギリシャ相手に１８本、ナイジェリア戦で１６本と、いずれも敵を大きく上回った。マンチェスターＵで０７－０８シーズンの欧州ＣＬを制覇したＭＦ朴智星中心の攻撃陣は、「アジアの虎」の異名にふさわしい破壊力だ。

　決勝Ｔの相手は南米の古豪ウルグアイに決まった。９０年イタリア大会１次リーグでは０－１で敗北。許監督は「選手はまだ満足していない。選手はさらに大きな目標に最善を尽くすだろう」とリベンジに燃えていた。

　［2010年6月24日12時15分　紙面から］