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＜Ｗ杯：米国１－０アルジェリア＞◇１次リーグＣ組◇２３日◇ロフタス・バースフェルド

　引き分けなら１次リーグ敗退だった米国は、後半ロスタイムにＭＦランドン・ドノバン（２８＝ギャラクシー）のゴールでアルジェリアを１－０で下す劇的勝利。１位で決勝トーナメントに進んだ。

　劇的だった。０－０の後半ロスタイム、ＧＫハワードからのロングキックに選手たちが前線へ走る。右サイドでボールをつなぎ、ＦＷアルティドアがクロス。ＭＦデンプシーが相手ＧＫとＤＦと交錯して、こぼれたボールに走り込んだドノバンが右足で、９１分目の決勝弾をたたき込んだ。

　すでにイングランド－スロベニアは１－０で終わり、引き分けなら敗退が決まるところだった。起死回生の一発にピッチもベンチも狂喜乱舞。ドノバンは「チームの戦いぶりを誇りに思うと同時に、信じられない気分だ。オレたちは生きてるぜ、ベイビー！」と叫んだ。

　イングランドとスロベニアを上回るには、勝利が必要だった。序盤からチャンスは何度もつくった。前後半合わせてシュート数は２２本。だが、決定的場面もボールがＧＫ正面に飛び、あるいはゴールポストやクロスバーにはじき返された。それでもあきらめなかった。ブラッドリー監督は「ゴールを求めて最後まで戦った」とチームをたたえた。

　９４年の自国開催からプロリーグＭＬＳを中心に強化を図ってきた。欧州で活躍する若手も育った。だが、０２年大会の８強から０６年は１次リーグ敗退と足踏みした。次のステップに進むためにも大きな１勝となった。

　［2010年6月24日9時25分　紙面から］

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