南アフリカW杯
ニュース

オルセン監督「勝てばいい」／デンマーク

　【ルステンブルク（南アフリカ）＝２３日】デンマーク（Ｅ組）は、確固たる自信を胸に日本戦に臨む。得失点差で劣るだけに、勝つしか決勝トーナメント進出の道はない「サバイバルマッチ」だが、モーテン・オルセン監督（６０）は「現状に満足している。もし、もし、もし、と言い出したら切りがない。それが現実。日本に勝てばいいだけ」と話した。指揮官がここまで自信を深めているのは、経験あるベテランと若手がうまく融合したことがある。そして今回は、世界舞台で「ダニッシュ・ダイナマイト」が爆発する「６年周期」に当たるからだ。

　オルセン監督が主将を務めた８６年Ｗ杯で、チームは初出場ながら１６強入り。これを皮切りに、９２年の欧州選手権に優勝、９８年Ｗ杯、０４年欧州選手権では８強に進出した。００年に就任し、この１０年間、デンマークサッカーの歴史を築いてきただけに、世界を驚かせる準備は仕上がった。

　先発が予想される選手の半数は、０２年のＷ杯（１６強）、０４年の欧州選手権（８強）を知る。カメルーン戦で決勝点を挙げたＭＦロメダールは「前回のＷ杯に続きたい。自分のゴールがまた、勝利につながることを望む」。攻守の要となるＭＦのＣ・ポールセンは「日本は組織だったいいチーム。カメルーン戦とはまた違った展開になると思うが、勝つのは自分たちだ」と意気込んだ。

　「デンマークの父」オルセン監督に率いられ、一戦ごとにチーム状態は上向いている。知将は「７１年に日本と対戦し、３－２で勝ったことを覚えている。私は得点しなかったと思うけどね」。冗談交じりに勝利を暗示した。【佐藤隆志】

　［2010年6月24日9時21分　紙面から］