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ゴールを決め、笑みを浮かべるＣ・ロナウド（中央）（ロイター）

＜Ｗ杯：ポルトガル７－０北朝鮮＞◇１次リーグＧ組◇２１日◇グリーンポイント

　スーパースターに待望の１発が生まれた。５－０で迎えた北朝鮮戦の後半４２分。ポルトガルＦＷ、Ｃ・ロナウド（２５＝Ｒマドリード）は、１対１の場面で相手ＧＫに足元に飛び込まれ、いったんは突破を止められた。だが自分の背中、頭頂部を弾んだボールが、再び足元に落ちてきた。背番号７は今度こそ、落ち着いて右足シュートを流し込んだ。立てた親指。はじける笑顔。生みの苦しみを乗り越え「ちょっとおかしなゴールだったけど、うれしいよ。ゴールはゴールだ」と無邪気に喜んだ。

　クラブではあれほど奪っているゴールが、代表では遠かった。生地マデイラ島からの移民が世界一多いケープタウンは、いわばＣ・ロナウド第２のホーム。圧倒的な声援を受け、ゴールに迫り続けた。だがシュートはクロスバーをたたき、ポストをかすめて外れた。０９年２月１１日のフィンランド戦以降、続く代表戦無得点期間は４９５日。大会前には「ゴールはケチャップのように、出るときはまとめて出る」と話したが、その余裕はもうない。味方のゴールラッシュにも、喜びの輪の外で１人ぶぜんとした表情を浮かべていた。

　それだけにチーム６点目でも、喜びは格別だった。エース待望のゴールに勢いづくチームは、さらに１点を加え、Ｗ杯史上７位タイの７点差大勝を飾った。コートジボワールとの２位争いは、得失点差にもつれ込む可能性もあるだけに、大量得点の意義は大きい。

　１次リーグはメッシ、ルーニーらが無得点とスター受難。決して華麗ではなかったが、Ｃ・ロナウドの久々の１発が、Ｗ杯の風景に彩りをよみがえらせた。

　［2010年6月22日11時36分　紙面から］

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ポルトガル

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