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逃げ切った!マラドーナ監督初勝利/B組

ベンチ前で大喜びするマラドーナ監督(左)と選手たち
ベンチ前で大喜びするマラドーナ監督(左)と選手たち

<W杯:アルゼンチン1-0ナイジェリア>◇1次リーグB組◇12日◇エリスパーク・スタジアム

 アルゼンチン代表ディエゴ・マラドーナ監督(49)が、指揮官としてW杯初勝利を挙げた。初戦では、攻撃陣が機能せず苦戦したが、前半6分のセットプレーからの得点を守りきって、1-0で勝った。神の手や5人抜きのゴールなど伝説的なプレーの数々で、サッカー史に残るスーパースターとなった「W杯の申し子」が、史上3人目の選手&監督W杯優勝に向けて、スタートを切った。

 選手として頂点を極めたW杯でも、立場を変えての初勝利は格別だった。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、マラドーナ監督は感極まった表情で、力強くガッツポーズ。一回り大きいコーチ陣に抱き上げられるようにして、喜びを分かち合った。ピッチ内に踊りこむと、選手たちと抱き合い、派手に健闘をたたえた。

 まるで優勝したような騒ぎ。だが決して華麗な勝利ではなかった。前半6分に、DFエインセがCKを頭で押し込み先制。だがその後は、足が止まったままのパス交換に終始し、流れるような攻撃はみられなかった。期待のメッシも見せ場はつくるも無得点。選手の自由を重んじる一方、戦術皆無の「マラ流采配」の弊害だった。

 それでもマラドーナ監督は、あきらめずに選手を鼓舞し続けた。銀のスーツに、メリケンサックを思わせる指輪をつけた個性的ないでたちで、ベンチ前のテクニカルエリアに90分間仁王立ち。司令塔のMFベロンを呼び寄せては、懸命に対処策を話し合った。ハーフタイム終了後には、ロッカールームからピッチサイドまでずっとメッシの背後を歩き、必死に指示を送った。

 後半32分には、メッシがドリブルでDF4人をひきつけ、イグアインにラストパス。最大の決定機でシュートが阻まれると、選手の誰よりも悔しそうに、ベンチ前を走りながら絶叫した。サイドラインを割ったボールにも駆け寄り、急いで拾って攻撃再開を促す。オレも戦っているぞ-。指揮官として世界経験ゼロだけに、一緒に戦う姿を見せるしかなかった。

 これまでもなりふりかまわず苦境のチームを引っ張ってきた。09年9月には、采配の未熟さから、メッシら主力の不信感を買った。するとすぐに飛行機に飛び乗り欧州へ。主力選手と緊急極秘会談を重ね、理解を求めた。わざわざ遠路出向いたカリスマの姿に選手たちは信頼を深め、何とかチームは立て直された。

 選手と一緒に戦うという意味では、W杯を知り尽くす経験は、かけがえのないもの。レーザー光線で妨害されるなどスターの洗礼を浴びたメッシを、試合後に抱き上げて大げさに健闘をたたえた。スターの心は、スターだけが知る。たとえ不本意なプレーでもしからず、プレッシャーを和らげるのは、マラドーナならではの親心だ。くしくも選手最後のW杯勝利は、94年ナイジェリア戦。その後に薬物問題で大会を去ったスターが、5大会16年を経て、再び慣れ親しんだ舞台に帰ってきた。

 [2010年6月13日9時32分 紙面から]


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