南アフリカW杯
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ドログバ、日本との親善試合本気出して　

　ドログバよ、頼むから目を覚ましてくれ！　４日に日本代表と対戦するコートジボワールの士気が、意外な形で下がる可能性が出てきた。試合は日本のゴールデンタイムにテレビ生中継を行う関係で、異例の午後０時２０分キックオフとなった。そのため当日の公式スケジュールには、コートジボワールのチームバスが早朝９時までには宿舎を出発する、と明記された。

　大会直前とはいっても、マイペースなアフリカ人のことだ。試合の運営サイドからは「こんな早起きで、どれだけ試合に向けて気持ちを高めてくれるのか」と心配する声が上がっている。さらにエースのＦＷディディエ・ドログバ（３２）について「チェルシーで２冠を達成したばかり。すでに満足していて、日本相手に本気を出してくれないのでは」との指摘も。インテルで今季欧州ＣＬを制したカメルーン代表ＦＷエトーが、代表ＯＢとの対立を理由にＷ杯ボイコットをほのめかしている「前例」もあるだけに、一概に取り越し苦労とは言い切れない。

　トラウマもよみがえる。日本は０９年９月５日、オランダに０－３と完敗。世界との差を感じ、課題を持ち帰れるはずだった。だが同９日、３日前にＷ杯予選突破を決めたばかりで士気が低いガーナに、４－３と逆転勝利。修正点がうやむやになってしまった。その後チームは、ライバル韓国に２戦続けて完敗するなど、長いトンネルに突入した。

　日本は５月３０日にイングランド相手に善戦し、課題も収穫も得たばかり。Ｗ杯前に失敗を繰り返さないためにも、コートジボワールとドログバの「早寝早起き」を願うしかない。

　◆今季のドログバ　プレミアリーグでは、開幕ハル戦で２得点する好発進。アフリカ選手権出場のため、１０年１月の１カ月間クラブでプレーできず、得点ランクではマンチェスターＵのＦＷルーニーに首位を走られていたが、５月９日最終節ウィガン戦でハットトリック。チームの優勝を決めるとともに、２９ゴールで２度目の得点王になった。さらに同１６日のＦＡ杯決勝でも、ＦＫから決勝弾。クラブ史上初のリーグ・カップ２冠の立役者になった。

　［2010年6月2日8時33分　紙面から］