南アフリカW杯
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デンマークＧＫ脱臼Ｗ杯ピンチ／プレミア

: プレー中にひじを脱臼してしまい、応急処置を受けるソーレンセン（ＡＰ）

＜プレミアリーグ：チェルシー７－０ストーク＞◇２５日◇ロンドン

　日本のＷ杯南アフリカ大会のライバルにまた、負傷者が出た。デンマーク代表のレギュラーでストークのＧＫトマス・ソーレンセン（３３）が、チェルシー戦で利き腕の右ひじ脱臼という重傷を負った。初期診断では手術の必要はないとの見込みだが、残りのリーグ戦出場は絶望。６月１１日開幕のＷ杯への影響は避けられない状況だ。（春日洋平、エリーヌ・スウェーブルス通信員）

　前半３１分、チェルシーＭＦランパードの強烈なシュートを横っ跳びで止めたソーレンセンは、こぼれ球に相手ＦＷカルーと同時に飛び込んだ。両足スライディングでシュートを放った相手の右スパイクに、右手のＧＫグローブが引っかかり、右腕を強く引っ張られた。激痛に転げ回り、右ひじを押さえて顔をゆがめ、自らベンチに交代を要求。担架で退場すると、そのまま病院に運ばれた。

　ストークのピューリス監督は「右ひじの脱臼だったが、なんとか元の位置に戻せたようだ。手術することになっていたらＷ杯出場は厳しかったと思うが、その必要はなかったようだ」と話し、初期診断では最悪の事態だけは回避したようだ。だが、今季リーグ戦残り３試合は欠場。クラブのＨＰは「（Ｗ杯出場は）時間との勝負になる」と伝えた。サンダーランド時代の０２年１０月にも右ひじを脱臼しており、強行復帰した場合は再発の危険性もはらんでいる。

　ソーレンセンは９９年に代表デビュー。０２年Ｗ杯日韓大会の予選から正ＧＫとなり、１１年近く母国代表の座を守り続けてきた。南アフリカ大会の予選でも１０戦中７戦に出場し、わずか２失点で５試合を完封。ポルトガル、スウェーデンを抑えての欧州１組首位突破の原動力になった。

　デンマークの控えＧＫアンデルセン（ブレンビー）は、予選３試合で３失点とやや安定感に欠ける。デンマークには１次リーグ突破へ死活問題となる守護神の負傷。逆に決定力が課題の岡田ジャパンには、追い風が吹くかもしれない。

　［2010年4月27日9時14分　紙面から］