南アフリカW杯
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９・４新監督初陣はパラグアイと再戦有力

　【ヨハネスブルク（南アフリカ）＝２日】９月４日（国内）に予定される新生日本代表の初戦が、パラグアイとの決着戦になる可能性が出てきた。日本サッカー協会が２日までに同国に親善試合のオファーを出したことが分かった。Ｗ杯の決勝トーナメント（Ｔ）１回戦で対戦し、ＰＫ戦の末に惜敗したが、延長戦を含む１２０分間は０－０だった。試合当日は国際Ａマッチデーで欧州各国リーグも休みになるため、ＣＳＫＡモスクワに所属する本田圭佑（２４）ら欧州組の招集も可能。新生ジャパンが初陣でＷ杯のリベンジを果たせば、１４年Ｗ杯ブラジル大会へ最高のスタートになる。

　今度は９０分で決着をつける。日本代表が、Ｗ杯で１２０分間の死闘の末に、ＰＫ戦で敗れたパラグアイをホームに呼んで、再戦する可能性が出てきた。新生ジャパンは９月４日または７日の国際Ａマッチデーでお披露目される。現時点では４日開催の方向で、日本協会は対戦相手として複数のチームと交渉しているが、第１候補としてパラグアイにオファーを出した。

　マッチメーク委員長を兼任する原博実強化担当技術委員長（５１）は「今大会出場している南米のチームはどこもレベルが高い。まだ返事がないからどこになるかは決まっていないが、交渉していることは事実です。名前は言えない」と話した。９月の両日は欧州選手権とアフリカ選手権の予選が組まれている。アジアを超えて世界を目指す日本としては、南米と北中米に選択肢が限られている。さらに来年７月の南米選手権に招待されていることもあり、狙いを南米に絞った。金銭交渉などでパラグアイと決裂した場合を想定して、ウルグアイとチリにも打診しているという。

　Ｗ杯決勝Ｔ１回戦で日本はパラグアイに惜敗した。試合後、犬飼基昭会長（６７）は「９０分でやられたのならともかく本当に悔しい。ＰＫ戦はしょうがない。それにしても悔しい」と「悔しい」を連発した。これは日本人の共通の思い。その相手を強化試合の第１候補に挙げるのは、当然の流れといえる。試合当日は国際Ａマッチデーで欧州各国リーグも休みになり、本田らの欧州組を招集することも可能。ベストメンバーでＷ杯のリマッチになる可能性もある。

　日本協会は次期代表監督候補として元アルゼンチン代表監督のホセ・ペケルマン氏（６０＝フリー）と、チリ代表監督のマルセロ・ビエルサ氏（５４）を軸に調査を進めている。さらに他にも選択肢を広げ、各国、各クラブの監督人事をにらみながら、情報収集している。原委員長は「今大会中に決まることはない。帰国して技術委員会と協議してから」と話しており、長期戦になることが考えられる。

　いずれにしても８月中に決まる可能性が高く、パラグアイ戦が実現すればＷ杯のリベンジとともに、新監督の初陣で４年後のＷ杯への第１歩となる。新生ジャパンにもＷ杯メンバーの半分以上は残る可能性が高い。１カ月以上の今遠征で選手それぞれが学んだものに、新監督の戦術が加わる一戦は、近年まれに見るビッグマッチになる。

　［2010年7月3日9時24分　紙面から］