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後半４２分、左足でダメ押しゴールを決めるＦＷ岡崎（撮影・栗山尚久）

＜Ｗ杯：日本３－１デンマーク＞◇１次リーグＥ組◇２４日◇ロイヤルバフォケング

　エースＦＷが帰ってきた。Ｗ杯アジア予選突破の原動力だったＦＷ岡崎慎司（２４＝清水）が、Ｗ杯初得点を決めた。後半２９分から出場し、同４２分、本田のパスを中央で受け、左足で３点目を入れた。「あれは圭佑（本田）のゴールです。僕は入れただけですから」と控えめに話した。

　決して楽に決められるゴールではなかった。本田のパスがやや後ろ寄りだったため、一瞬慌てた。左足でトラップし、ボールを体の重心に持ち直してそのまま左足で無人のゴールに入れた。「まずは自分があそこに走り込んだことがよかった。圭佑からのボールは少し後ろ気味だったけど、慌てないで蹴られたことはよかった」。

　昨年はＡマッチ１６戦１５得点で、国際サッカー歴史統計連盟（ＩＦＦＨＳ）による同年世界得点ランク１位に選出された。エースＦＷとしての不動の地位を築いたが、今年の強化試合などで結果が残せず、控え組に回った。「好調の時から、いつかはスランプがくるとは思ってました。それを乗り越えないと将来はないと思っていたし、そのきっかけはつかんだと思います。Ｗ杯で決めることが、それだけ大変かがよく分かりました」。この日の得点は、嗅覚（きゅうかく）を取り戻した信号弾でもあった。

　「アグレッシブさは以前より増したと思います」。スランプを経て、岡崎が得た収穫だ。パラグアイ戦も途中からの出場が濃厚だが、短い時間でもアグレッシブさを忘れず、貪欲（どんよく）にゴールに迫る。

　［2010年6月26日11時59分　紙面から］

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