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岡ちゃんは強いんだ目標世界4強へ/E組

デンマークを破り、歓喜の表情でガッツポーズする岡田監督
デンマークを破り、歓喜の表情でガッツポーズする岡田監督

<W杯:日本3-1デンマーク>◇1次リーグE組◇24日◇ロイヤルバフォケング

 岡田ジャパンが世界16強進出を果たした。戦前の下馬評では強国ぞろいのE組で1勝はおろか、惨敗の可能性も指摘されていた。初戦カメルーン戦に勝利して勢いに乗り、2勝1敗、勝ち点6での堂々2位通過を果たした。岡田武史監督(53)は試合直後こそスタッフと抱き合い、1次リーグ突破を喜びあったが、会見では冷静に勝因を分析。「パラグアイへ向けて準備したいが、今日だけはリラックスさせてやりたい」。目標の世界4強へ、あと2勝と迫った。

 本田と遠藤がFKを決めた直後、岡田監督は柔和な顔だった。細い目をより細め、右手でガッツポーズをみせほほえんだ。それが、決勝T進出を決めたロッカー室で、選手に対し完全に上から目線で言った。

 岡田監督 今日はお前たちをほめてやる。今日だけはおめでとうと言う。

 結果を出した大きな要因は、どんな場面でも、一見すれば偉そうな態度を選手に貫き通したことにある。

 そうした態度とは正反対に、岡田監督は常に迷ってきた。W杯でも選手起用に迷い、情報漏れに怒り、迷走した。デンマーク戦も実は混乱から始まった。

 これまでほとんど試していない大久保のトップ下を選択。右サイドの松井を左、ボランチが本職の長谷部を右に配置。「立ち上がりはより攻撃的な4-2-3-1にしたが、すぐに4-3-3に戻した」。ピッチからの声が発信源となり、岡田監督は遠藤ら主力の言葉を信頼してシステム変更を了承。この判断でチームの動揺は収まった。

 岡田監督 日本が代表チームとして世界のトップチームと真剣勝負をするには、どうしてもW杯しかなかった。その限られた中で、選手が(相手が)これぐらいならこうできる、これぐらいならこうなると、一流の相手との対戦の中で、さじ加減ができるようになった。

 本来なら岡田監督は、指揮官としてチーム内の求心力を強めたかったはず。だが、オシム前監督の後任は厳しい環境だった。「オシムさんは教授、岡田さんは学校の先生」。選手は冷静に両者の違いを認識した。

 それでも岡田監督は最高司令官として、突っ張り続けた。5月24日の韓国戦に0-2と敗れ、犬飼会長に進退伺を申し出た。そこで、いったんチームは瓦解した。普通の監督ならば投げ出す。岡田監督は進退伺を「冗談だった」と強引に押し通し、現場に戻った。

 オランダ戦ではスナイデルつぶしに今野を指名しながら、情報漏れにより試合当日に阿部に急きょ戻した。説明がないことに不安を感じる選手もいた。その空気をうすうす察しつつ、岡田監督は選手への迎合は一切しなかった。

 敗れたオランダ戦翌日「チームはまとまっている。非常にいいチームになった」と言った。その一方で、選手を集めたミーティングでは、厳しい口調で情報漏れの原因特定、その行為への抗議を容赦なく行った。

 選手から慕われたい、言うがままに選手を動かしたい等の一般的な概念を超えて、岡田監督は選手と対峙(たいじ)した。

 岡田監督 我々が他のチームにない力、それはひとつになれる力だ。サッカーがチームスポーツであることを証明した。しかし、終着点はここではない。

 多少の不格好さをいとわず、選手が自主性をはぐくむ瞬間を待ち続けた。日本代表に、これまで芽生えなかった自己責任で判断していく推進力がもたらされた。自ら踏み出したこの1歩は大きい。【井上真】

 [2010年6月26日11時59分 紙面から]


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