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岡ちゃん「悔しい」奇跡へあと1歩/E組

後半、ベンチから飛び出し戦況を見守る岡田監督(撮影・PIKO)
後半、ベンチから飛び出し戦況を見守る岡田監督(撮影・PIKO)

<W杯:オランダ1-0日本>◇1次リーグE組◇19日◇ダーバン

 岡田武史監督(53)率いる日本代表が、世界ランク4位のオランダと互角の戦いをみせた。前半を連動性あるプレッシングで0-0で折り返し、ほぼシナリオ通りに試合を進めたが、後半8分、オランダMFスナイデルのシュートによる1点に泣いた。勝ち点は3のまま。それでも、今大会トップクラスの攻撃陣を相手に1失点でしのぎ、相手を上回る10本のシュートを放った。1次リーグ突破のかかる24日(日本時間25日午前3時30分開始)のデンマーク戦に向けて、価値のある惜敗だった。

 試合終盤、岡田監督は両手を強く打ち鳴らし、攻めろと、激しく選手に指示をした。メガネの奥で目をむき、感情をあらわに、大声を出し、指笛を吹いた。DF闘莉王を前線に張り付かせ、オランダ相手にパワープレーを挑み、最後まで同点ゴールを目指す。敗戦の中に可能性が見えてくる、そんな迫力ある惜敗だった。

 岡田監督 悔しいですね。点を取りたかったので残念です。大勢の方が応援してくださったのに、申し訳ないです。でも、我々には下を向いている時間はない。デンマーク戦へ向けてコンディションを回復させ、メンタルを回復させてやりたい。デンマーク戦に向けて、こちらの戦い方の修正はちょっと考えようかなと思っています。

 敗戦に冷静に向き合い、分析し、表現するときの岡田監督はタフだ。08年3月のW杯アジア3次予選でバーレーンに0-1で敗れた時「選手に力を出させてやれなかった私の責任だ。この屈辱は絶対に忘れない」とし、負けを認めて、オレ流宣言で立て直した。この日も善戦への賛同を周囲に求めるそぶりはまるでなかった。「オランダは大勝を狙ってくるだろうから、得点できなくてじれてくる。後半20分、25分すぎに勝負をかけようとしたがその前に失点した」。淡々と事実を整理した。

 手は打った。0-1となった後半、MF中村俊、FW玉田、岡崎を投入し、点を取りに行った。シュート数はオランダの9本を上回る10本を放った。1勝1敗となり、もう何も考える必要はない。デンマークに勝てば道は開ける。そのために岡田監督はこの敗戦の中に、大きな活路を見いだしていた。アグレッシブな守りと、びびらずに攻める姿勢。そこには守って守って引き分け狙いというネガティブな要素はみじんもなかった。

 それこそが、デンマーク戦への最大の仕掛けだった。まるで前半がオランダ戦、後半のデンマーク戦で、1次リーグ突破を決めるかのような、トータルでのファイトをイメージしていた。

 昨年8月、岡田監督はポケットマネーでスタッフ約10人を北海道・富良野に招待。そこで大好きな環境問題を説いた。なだらかな草原に立ち、400メートルほどの距離を指さしながら言った。

 岡田監督 あそこが地球の始まりで、そこが地球が終わる時。我々は地球の終わりが見え始めたところに存在する。(地球の寿命まで)あとほんのわずかなところで、人類は地球に大きなダメージを与えている。大切なのは最後のところだ。それまでの過程が報われない。

 岡田ジャパンの2年半のチャレンジは最終局面に入った。ここで力を発揮するために、批判を浴びながらも指揮を執り続けてきた。じっと悔しさを胸にしまい込む。岡田監督の中に、デンマーク戦への激しく大きなエネルギーが蓄えられていく。【井上真】

 [2010年6月20日11時7分 紙面から]


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