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　チーム団結を呼びかけているＤＦ田中マルクス闘莉王（２９＝名古屋）が１８日、控え組の重要性を強調した。特に、５月２４日の韓国戦を最後にスタメンから外れているＭＦ中村俊輔（３１＝横浜）の心中を察しながら、控え組と先発組の融合が打倒オランダ、デンマークに不可欠だと訴えた。

　闘莉王　あの人は絶対に「やってやる」って思っているはず。やっぱり、あの人の存在はチームの中では特別だし、今はスタメンでは出ていないけど、（途中から）出てきたらすごい仕事をする、ってオレは信じている。俊さんもそういう思いで、いつ出番があってもいいと考えて準備をしている。

　闘莉王は南アフリカ・ジョージに入ってから、常に練習では中村俊とペアを組んでアップに取り組んできた。中村俊からすれば、スタメンから外れ、前向きな気持ちになりづらいところだが、闘莉王は中村俊の複雑な思いをくみ取り、いつも練習の中でボールを通じて会話を続けてきた。

　何よりも大切なのはチームが一丸になることで、そのためには控え組と先発組に溝があってはいけない。カメルーン戦直前には闘莉王が提案して、ピッチ上の選手も、岡田監督らベンチの人間もみんなで肩を組んで君が代をうたった。「エネルギーが分かち合えた」と、闘莉王は団結を実感していた。

　中村俊が途中から試合に出て活躍をすれば、チーム力はより促進され、団結力は一層強まる。今は黙々と、来るべきチャンスに備える中村俊にとって、闘莉王の言葉は何よりの活力源になるはずだ。【井上真】

　［2010年6月19日8時57分　紙面から］

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