勝利への秘策はマシンガン・クロス/日本
【ブルームフォンテーン(南アフリカ)=13日】カメの甲羅は、マシンガン・クロスでたたき割る。日本代表の岡田武史監督(53)が、腹を決めた。14日にカメルーンとの初戦に臨む日本が、長短のクロスを前線に集め、ゴールをこじ開ける。相手のビデオを10本以上見て研究した同監督は、カメルーンDFラインの弱点を見つけた。クロスの処理にてこずる相手の裏を突いて、日本にW杯アウェー初勝利をもたらす。
作戦決行の日が来た。岡田監督は穏やかな表情で、13日の公式会見に臨んだ。「やるべきことはやってきた。選手が持っている力をすべて出し切るよう、試合をさせてやりたい。そうすれば結果は必ずついてくる」。
1カ月以上も前から秘策を練っていた。今もほぼ毎日電話で話している15年来のサッカー関係者に、初戦の戦術を伝えていた。それによると、岡田監督は「カメルーンはDFラインが安定しない。連係も不足していて、若い選手はラインを高く保ちたがるし、ベテランはラインを下げたがる。ラインの上げ下げの意思統率ができないことが、1試合通して何度もある」と話したという。
ラインを崩す最も効果的な攻めは、カウンター攻撃だ。23人のW杯戦士発表前日(5月9日)も7時間以上、その関係者とメンバー構成に関して話し込んだ岡田監督は「カメルーンはカウンター攻撃が脅威だけど、逆にカウンター攻撃を受けると弱い。ロングもショートも両方有効で、どんどん前へクロスを上げると、そのうちぼろを出す」と続けたという。つまり、マシンガンのようにどんどん前線にボールを放り込めば、活路を見いだせると判断したようだ。
カメルーン戦のスタメンに、じっくり攻めるタイプのMF中村俊を外し、両翼にMF大久保(左)とMF松井(右)の突っ込むタイプを配置したのも、カウンターを仕掛けるための布石だ。すでにマシンガン作戦は選手にも伝えており、4日のコートジボワール戦も、回数の制限を設けて、実戦で確認済みだ。MF遠藤は「1、2回しかやってないけど、アーリークロスは本番でも使える」と振り返った。
公式会見で岡田監督は「ゴールというのは、どのチームにとっても課題。今大会をみてもセットプレーとカウンターからの得点が多い。前線で(ボールを)取り返す形で得点を取りたい」と話した。DFラインからのロングボールだけでなく、ボールを奪った直後にMF陣から繰り出されるカウンター、さらにそのボールに合わせて両翼が飛び込む。初戦突破のシナリオはすでに出来あがっている。あとは、実践するだけだ。【盧載鎭】
[2010年6月14日9時51分 紙面から]
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