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ジャンプしてパスをカットする闘莉王（撮影・鹿野芳博）

＜練習試合：日本０－０ジンバブエ＞◇１０日◇３０分×３◇ジョージ

　最後の試合は０点に終わった。４－３－２－１の守備的な布陣で、ジンバブエ代表を無得点に抑えたが、ＤＦ田中マルクス闘莉王（２９＝名古屋）の鼻息は荒いままだ。「点が取れないというが、チャンスをつくったんだから、進歩してるでしょ」。両サイドから攻撃をしかけ、最後はシュートで終わる場面が連続しただけに、周囲の悲観的な声をシャットアウトした。

　その上で、守備的な戦いがクローズアップされる現状について「監督が言う通りではなかなかね…。自分たちの判断でやるのがサッカー。点を取れないと勝てない。阿部ちゃんだって攻撃の力ある。守りばかりじゃ困るし」と、総力戦の得点を奪うまとまりを求めた。

　この日は１本目で本田が１トップに入った。「どうですかね？　もともとトップの選手じゃないしね。（本田の）強みのシュートが出ないとね。前を向けないと勝負にならない」。相変わらずＤＦを背負ってトラップするのが精いっぱいで、前を向いて勝負ができない本田のプレーに注文をつけた。

　守っていても限界はある。闘莉王は攻めの中に勝機を見いだそうと、チームを鼓舞した。現状ではもっとも得点感覚を備える闘莉王の言葉だけに、無視することはできない。

　［2010年6月11日8時43分　紙面から］

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田中マルクス闘莉王

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