南アフリカW杯
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本田ボレー＆俊輔ＦＫ捕られる／親善試合

: 前半、左足で強烈なシュートを放つＭＦ本田（撮影・鹿野芳博）

＜親善試合：コートジボワール２－０日本＞◇４日◇スイス・シオン

　頼みの本田もダメだ－。救世主として期待される日本代表のＭＦ本田圭佑（２３＝ＣＳＫＡモスクワ）が、前半だけで代えられた。右サイドで先発したが、４５分間で唯一の見せ場は前半４０分にゴール枠を外れた左足ボレーシュートだけ。同１０分には緩いクロスでチャンスを消し、同２３分にも危険なパスミスを犯した。得点どころか、持ち味の個性を生かして攻撃を活性化することもできなかった。

　本田　こういうレベルだとオレのミドル（シュート）は簡単に打たせてくれない。少ないチャンスで、ミドルをいかに（枠に）飛ばすか。それが勝つための大前提。４年に１度の大会で重圧に押しつぶされてしまうのはもったいない。負けてもともとと思ってやらないといけない。

　定位置争いを繰り広げる大黒柱のＭＦ中村俊輔（３１＝横浜）をベンチに追いやって、イングランド戦に続き先発した。だからこそ本田にかかる期待は大きくなってくる。９０分で枠に飛んだシュートは本田との入れ替わりで後半から入った中村俊が同５分に放ったＦＫだけ。それでは勝てるはずもない。Ｗ杯初戦カメルーン戦（１４日）は１０日後に迫るが、本田の調子が上がってこない。

　ライバル中村俊も、試合後に行われた控え組同士の練習試合を含む６３分間に出場したが万全とは程遠い。守備重視の布陣でも必死に前に出ようとしたが、見せ場は後半１３分にＤＦの裏に飛び出してＦＷ大久保からパスを受けた場面くらい。中村俊は「そこまで（攻撃が）機能しているとは思えない。守備に入った時のブロックはできている。でもそれがあるから（攻撃時に）ビルドアップしづらい。（課題が見えた分）ドイツ大会の時よりいいけど」という。本田か、中村俊か－。日本の攻撃の軸が定まらない。【益子浩一】

　［2010年6月5日8時36分　紙面から］