南アフリカW杯
ニュース

岡ちゃん主将任命！ＧＫ川口が代表束ねる

: 練習前に集合写真に納まる岡田監督と日本代表イレブン（撮影・鹿野芳博）

　１年４カ月ぶりに日本代表合宿に参加したＧＫ川口能活（３４）が「監督代行」になる。日本代表は６月１１日開幕のＷ杯南アフリカ大会に向け２１日、埼玉県内で合宿を開始した。この日の初練習前、岡田武史監督（５３）から宿泊ホテルの部屋に呼び出され、チームキャプテンに任命された。同監督は全選手に「おれに言いにくいことがあったら、能活に言え」と指示。川口に大きな役割を与えた。Ｗ杯４大会連続メンバー入りのベテランが、チームの結束に全力を注ぐ。

　久々の代表合宿に参加したベテランが、岡田ジャパンのまとめ役に徹する。チームキャプテンに任命された川口は、「試合に出たいというモチベーションもあるが、与えられた仕事を全うしたい」と神妙に話した。岡田監督は練習前のミーティングで全選手に、チームキャプテンに川口を任命したことを伝えた。そして「おれやコーチに言いにくいことがあったら、能活に言ってもいい」と指示した。

　最強メンバーで挑んだ前回のドイツ大会は、レギュラー組と控え組に亀裂が生じ、チームはベストなパフォーマンスを発揮できずに１次リーグで敗退した。岡田監督も「これからは選手同士のコミュニケーションが大事」とチームワークの必要性を重視。修羅場をくぐったベテランＧＫをまとめ役に指名した。

　川口キャプテンをチームメートも歓迎した。ＭＦ中村俊は「今日の練習でも、ちょっと気付いたことでも声を出してくれるのでありがたい」。ＤＦ中沢は「ぼく自身も、余計なプレッシャーを感じずにプレーに集中できる」。ＦＷ大久保は「（川口は）一番年上だし、そりゃ頼りになりますよ」と話した。

　ハーフコートでの２対２の練習で川口は、ＭＦ本田のシュートを横っ跳びでセービング。右内転筋に張りを感じながらのプレーだが、闘志を見せた。岡ちゃんの名参謀として、チームをけん引する。【塩谷正人】

　［2010年5月22日9時18分　紙面から］