南アフリカW杯
ニュース

日本代表３選手が静岡県庁を表敬訪問

: 左から大村副知事、岩瀬副知事、ＧＫ川口、ＦＷ岡崎、ＤＦ駒野

　南アフリカＷ杯日本代表メンバーに選出された磐田ＧＫ川口能活（３４）同ＤＦ駒野友一（２８）清水ＦＷ岡崎慎司（２４）の３選手が１２日、静岡県庁を表敬訪問した。岩瀬副知事に「３８０万の県民が応援しています」と励まされると、大村副知事からも「子供たちの夢と希望になるような活躍を期待しています」とエールを送られた。３選手は口々に「静岡県を代表して戦ってきます」と力強く宣言した。

　静岡県民としての誇りを胸に－。スーツ姿の３選手は、緊張した面持ちで県庁に現れた。中国出張中の川勝平太知事（６１）に代わり出迎えた２人の副知事に、知事の名と知事の肝いりで制定された「富士山の日」（２月２３日）にちなみ、背中に「ＨＥＩＴＡ　２２３」と入った代表ユニフォームを贈った。４大会連続のＷ杯代表の川口は「サッカー大国静岡の名に恥じぬように…。静岡は日本サッカーのパイオニア、そんな思いをかみしめて戦ってきたい」と熱っぽく語った。駒野も「静岡の代表として頑張ります」と意気込んだ。

　思わぬ場所で“川口講座”も開講した。標高１０００メートルを越える高地で２戦を戦うＷ杯１次リーグの話題になると、川口は代表のエース岡崎に語りかけた。「高地は空気抵抗も少なく、ボールが伸びやすい。最近のボールは変化もするし、ＧＫにとっては難しくなってる。シュートを狙っていけばチャンスが増える」と説いた。これには岡崎も「積極的にシュートを打っていきたい」。長年日本の守護神を務めた大ベテランのアドバイスにうなずいた。

　県庁表敬訪問で、熱い思いもよみがえった。岡崎は「北京五輪の前以来。五輪の悔しさを繰り返したくない」と、３戦全敗に終わった前回のリベンジを誓った。川口は「まだ（選出の）実感がない。でも、こういう場で少しずつ実感していく。徐々にオーラも出てくると思う」と話した。

　岩瀬副知事からは「駒野選手のクロスを岡崎選手が（相手ＤＦを）２、３人引きずってゴール。そんなシーンを見てみたい」と「静岡コンビ」でのゴールを熱望された。県民の期待も背負って、３人は南アフリカへ乗り込む。【為田聡史】

　［2010年5月14日11時12分　紙面から］