南アフリカW杯
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磐田前田が予備登録　Ｗ杯へ半歩前進

: 練習中に笑みを浮かべるＦＷ前田

　日本サッカー協会が１２日、Ｗ杯南アフリカ大会の「予備登録選手」７人を発表し、Ｊ１磐田から昨季のＪ１得点王のＦＷ前田遼一（２８）が選出された。１０日に発表された２３人と合わせた３０人が、ＦＩＦＡ（国際サッカー連盟）に登録された。正規の代表２３人入りは果たせなかった前田だが、夢のＷ杯出場への望みはつながった。チームメートのＧＫ川口、ＤＦ駒野らとは帯同はせず、有事の際のバックアップメンバーとして国内で待機する。

　夢の舞台に“半歩前進”した。バックアップメンバー選出を聞かされたＦＷ前田は、「え！？　そうなの？」と驚いた。１０日に発表された２３人のリストには入らなかった。しかし、夢だったＷ杯との縁は、まだ切れていなかった。今後は、国内で待機し、けがなどによる離脱者が出た場合のみ、合流することになる。前田は「もしそうなったら…しっかり準備したい」と、すぐに冷静になって話した。

　代表メンバーを選出した岡田監督の頭の中には「前田遼一」の名前が最後まで残っていたようだ。昨季得点王。今季も６得点で日本人トップタイを走っている。代表発表前の広島戦（５日）では、逆転勝利に導く２ゴールを決め猛アピール。日本一の点取り屋として迎えた「運命の日」には名前を呼ばれることはなかったが、バックアップとして２日遅れの選出。「選ばれて光栄に思う」と話した。

　前回大会では、当時磐田所属だったＤＦ田中誠（現Ｊ２福岡）が、開幕直前になって左太もも痛で離脱。ＤＦ茂庭（現Ｃ大阪）が、緊急招集された例がある。「いつでも南アフリカに行って、試合に出られるようにしたい」。残りちょうど１カ月、緊張感とともに準備を整える。【栗田成芳】

　［2010年5月13日11時9分　紙面から］