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必死の形相でピッチを走る浦和ＦＷ田中（撮影・中島郁夫）

　最後の「御前試合」を前に、浦和ＦＷ田中達也（２７）が７日の前日練習から気合を入れた。８日のホーム横浜戦へ向けて、主力組は疲労回復メニュー中心だったが、田中だけは控え組に入って実戦練習をこなした。５日の名古屋戦で頭部を強打して途中交代したが、積極的な接触プレーで影響を感じさせなかった。「試合でやってみないと分からない」と、言葉は控えめだったが、表情は明るかった。

　岡田監督が視察する横浜戦にかける意気込みは、名古屋戦の翌６日から行動に表れていた。通常、試合翌日は自転車をこぐなどの軽めのメニューが組み込まれているが、田中は「走って汗をかきたい」と別メニューを志願していた。その後の検査でも頭に異常が見つからなかったことで、精神的にも吹っ切れた。中２日の過密日程だが、２日とも練習に費やした。

　もっとも岡田監督の存在はあえて意識はしないという。「（視察は）気にしません。Ｗ杯は目標ですが、レッズの一員として勝利に貢献するのが仕事」と田中。プレー周囲の喧噪（けんそう）をよそに、あくまで自然体で御前試合に臨む。【加納慎也】

　［2010年5月8日8時44分　紙面から］

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