南アフリカW杯
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福岡大・永井将来性買われＷ杯帯同最有力

: Ｗ杯帯同メンバー最有力候補に挙がった福岡大ＦＷ永井謙佑

　大学生ＦＷ永井謙佑（２１＝福岡大４年）が、Ｗ杯帯同メンバー最有力候補に挙がったことが７日、明らかになった。日本代表の岡田武史監督（５３）は、１０日にＷ杯メンバー２３人を発表する。永井はその２３人枠には入らない可能性が高く、将来性を買われ、本大会に帯同させる。Ｗ杯南アフリカ大会には、２３人以外に５人を帯同させる予定で、１７日以降に発表される。けが人が出た場合、俊足ＦＷ永井が追加でメンバー入りする可能性は十分ある。

　俊足ＦＷに、白羽の矢がたった。岡田監督を中心としたスタッフ会議で、何度も協議を重ねた結果、永井を２３人以外の帯同枠としてスイス合宿と南アに連れて行くことがほぼ決まった。代表スタッフによると「永井は、Ｗ杯メンバー２３人にも、サポートメンバーの７人にも入らない可能性があるが、岡田さんからは『それ以外で大学生を連れて行きたい』という話があった」という。

　日本協会は１０日に都内でＷ杯戦士２３人を発表する。翌１１日には国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）に大枠の３０人のメンバーを提出する締め切り日。時差の関係などもあり、日本協会は１２日には残る７人を発表する。永井はその７人にも入らない可能性があるが、日本サッカーの将来を考える岡田監督の希望もあり、世界最高の舞台を間近で見て、勉強させる予定だ。

　勉強だけが目的ではない。ＦＩＦＡのルールで、初戦の２４時間前に、２３人枠からけが人が出た場合、サポートメンバー以外からも追加登録ができる。現実問題、日本から南アまでの距離、高地対策、時差などの関係もあり、負傷者が出た直後に日本から新しいメンバーを呼び寄せるには、リスクが大きい。日本協会関係者は「けが人が出るタイミングにもよるけれど、常識的に考えて日本から新たに呼ぶのは難しい」と話す。

　永井は、５０メートル５秒８の俊足が評価され、若手主体で臨んだ１月のイエメン戦に初めて呼ばれ、４月のセルビア戦にも選出された。セルビア戦は出番はなかったが「すごくレベルの高い選手と一緒に練習できていい経験になった。大学では感じられない刺激になりました」と手応えを口にしていた。現地では、高地に適応しながら、精鋭２３人の練習相手などをこなす。しかし運が向いてくれば、大逆転メンバー入り、さらには俊足で日本を救うかもしれない。

　［2010年5月8日8時38分　紙面から］