南アフリカW杯
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発表あと３日、岡ちゃん「８割決まった」

: 埼玉県本庄市から送られたダルマに目を入れる日本代表の岡田監督

　日本代表の岡田武史監督（５３）は６日、東京・本郷のＪＦＡハウスで１０日のＷ杯代表メンバー発表前最後のスタッフ会議を行った。「８割は固まった」と言い選考の最終局面に入った岡田監督は「苦悩とまでは言わないが、真剣に向き合っている」と、現在の心境を口にした。当落によって選手のサッカー人生を大きく変えてしまうだけに、発表前最後の週末を前に、穏やかな中にも緊張感をみなぎらせた。

　岡田監督は腰に両手をあて、ゆとりを持って丁寧に答えた。サプライズ選出、もしくは主力のサプライズ落選の予感は薄いが、サッカー選手の人生に大きな影響を与えるだけに、慎重に言葉を選んだ。

　岡田監督　メンバーがスパッと決まっているわけじゃない。その選手の人生にかかわることだし、真剣に向き合っている。（前回の選考の）経験がプラスになっているかどうかは別にしても、１２年もたつと私も大人になっている。苦悩とまではいかないが、真剣に考える。ビデオもほとんど見ている。最後は決断するだけだ。

　１２年前はカズの落選が最大のトピックスになり、その影は今もつきまとう。選考過程が漏れることだけは何としても避けたいだけに、１０日の朝にスタッフを集め、そこで初めて自分の考えを伝える計画を明かした。「前日に伝えて、もしも外に漏れたら、『誰が漏らしたんだ』って言わないといけないからね」。冗談めかしたが、岡田監督は当初から「誰にも相談せず自分だけで決める」と、大きな責任を１人で背負うと宣言していた。

　主力は固まり、ここまで先発メンバーに大きな故障はない。急成長した若手も見あたらず、ほぼ予想の範囲の中での選考になる。「８割は決まった。あとは、こいつか、こいつか（と迷うくらい）」と、二者択一の選択になることをほのめかした。

　最後の視察は浦和－横浜を予定し、場合によっては仙台－名古屋も回る可能性がある。いずれにしても、日本中が注目する代表メンバー選考はほぼ終わっているのが現状だ。「むしろ、その先の調整に気持ちは行っている。ミスは許されない。２１日からの練習はいろんなプランを練っている」と語気を強めた。メンバー発表は単なる通過点。その先の調整法に思いが届くところに、岡田監督にとって“２度目”のアドバンテージが見える。【井上真】

　［2010年5月7日8時26分　紙面から］