南アフリカW杯
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岡ちゃんポロリ代表メンバー海外組内定？

　Ｗ杯南アフリカ大会の日本代表メンバーに早くも当確選手が出た。日本代表の岡田武史監督（５３）が１６日、欧州視察のため成田空港からモスクワへ出発。視察を予定しているボルフスブルクＭＦ長谷部誠（２６）、グルノーブルＭＦ松井大輔（２８）、ＣＳＫＡモスクワＭＦ本田圭佑（２３）について「ボーダーラインの選手じゃない」と明言した。Ｗ杯代表２３人は５月１０日に発表予定だが、岡田監督のフライング発言で、残る枠は「２０」となった。

　アイスランドの火山噴火が思わぬところに飛び火した。岡田監督は当初フランクフルトへ向かう予定だったが、搭乗予定便が火山噴火の影響で欠航すると、バタバタの慌ただしさでモスクワ便に変更した。出国手続きまでのせわしない中、岡田監督の口から予想外の言葉がマグマのように噴き出した。

　岡田監督　（重要な視察になるかと聞かれ）そんなに複雑な選考でもない。残り少しだし、コンディションさえ整えば、３人はボーダーラインの選手じゃない。よほどコンディションが悪くない限りは。

　代表発表は５月１０日にほぼ確定している。１５日には、２３選手の名前は当日に監督自身が一斉に発表すると公言したばかり。その決断からわずか半日で、よもやのフライング発言。さらに３人がプレーする各リーグの日程を念頭に言葉を続けた。

　岡田監督　長谷部のいるドイツは（他の２人より）１週間早く終わる。残り２人は（休養日に充てる１７～２１日で）５日間まるまる休むのは無理だろう。韓国戦は２３人で臨む。休みが少ないから使わないということはない。

　３人の選出は予想されていたとはいえ、いくら海外組でも３人だけに当確をにおわせたことで、国内組からすれば気が気じゃない。２３人枠が事実上２０人に減ったことになる。代表監督だけに、正式発表の前の発言は、通常よりも一層配慮する必要があったが、岡田監督の気持ちはすでに３選手に向いていた。３人と面会を希望し「ここからの心構えや、コンディション、疲れを取ることなどを話したい」と、はやる気持ちを抑え切れない様子だった。

　火山噴火は岡田監督にとって不運だった。待ち望んだ欧州視察の出はなをくじかれ、内心焦りもあったはず。「しょうがない。なるようにしかならない。この先もどうなるか分からない。モスクワに行ってみるしかない。ひょっとしたら途中で帰ってくるかもしれない」。混乱、波乱含みの前途多難な船出となった。【井上真】

　［2010年4月17日7時38分　紙面から］