岡田日本完敗、新戦力ゼロ/親善試合
<キリンチャレンジ杯:日本0-3セルビア>◇7日◇長居スタジアム
岡田ジャパンが、5月中旬のW杯メンバー発表前最後の「選考試合」で、戦力底上げに失敗した。国内組のみのメンバー構成の上に故障者が続出した状況下で、FIFAランク15位ながら主力不在のセルビアに0-3と完敗。日本代表の岡田武史監督(53)は「正直、もう少しできると思っていた」とショックを隠せなかった。欧州組を含む主力が複数欠けた場合に備え、これまで手をつけなかった3バックを試す意向まで示すなど、2カ月後に迫ったW杯へ不安を露呈する形となった。
言葉の端々から失望感を漂わせた。チャンスの少なかった選手をW杯メンバー発表前にテストするはずが、同じ国内組で臨んだセルビアに完敗。岡田監督は「収穫? あまりないんですけど…。(このメンバーで)正直もう少しできると思っていた」と本音を漏らす。日本協会の犬飼会長は「思っていた結果にならず、(岡田監督は)ショックを受けていたようだ」と明かした。
前半開始15分であっさりDF中沢と新戦力DF栗原の裏をつかれ、FWムルジャに先制点を許すと、同23分にも右からのクロスに揺さぶられ追加点を許した。「(6日の)紅白戦で守備の不安定な部分が見られたので、3バックの選択肢もあると選手に伝えていた」。MF稲本をリベロのような位置に配置したが、悪い流れは変えられなかった。
国際Aマッチデーではないため欧州組は呼べず、DF闘莉王は出場停止、右サイドバック内田も右内転筋痛で欠場。そのなかで試した新戦力のDF栗原は前半で交代し、MF山瀬は持ち味を出せず、大学生FW永井は出場機会すらなかった。「(主力)メンバーが11人そろえばそこそこできるけど、けが人が出た時に(普段と)同じ戦い方をするのは難しいと感じた」。ここまで控え組と主力組との差が歴然とするとは、「想定外」だった。
勝利を逃した上に戦力底上げのテストにも失敗したことで、W杯本番の非常時には新システムを導入する意向まで示した。「我慢する戦い方が必要だと分かった。最初から3バックは考えていないが、よほどメンバーが欠けた場合は考える」。W杯まで残り2カ月。このタイミングで、これまで手をつけなかった3バックを選択肢に入れざるを得ないこと自体が、厳しい現状を表している。
スタンドからは大きなブーイングや怒鳴り声が飛んだ。選手層の厚みが必要不可欠なW杯を控え、突きつけられた現実。試合後、岡田監督は選手に「今回は仕方ない。(W杯まで)時間は少ないけど精いっぱい頑張ってくれ」とゲキを飛ばした。「(選手選考のため)今日はある意味大きな、はっきりしたことがあった」。その表情は最後まで暗かった。【菅家大輔】
[2010年4月8日9時10分 紙面から]
関連ニュース
※ニュースの日記を書く方法はこちらで紹介しています。
このニュースには全0件の日記があります。
[受付終了]Q33 オランダvsスペインの勝敗は?
- 解答期限
- [07/12 03:30]
海外代表ニュース
- 予言タコ、パウル君にスペインユニホーム [23日09:32]
- マラドーナ、協会会長と21日に去就会談 [20日08:49]
- パウル君トレード拒否「売却考えてない」 [17日09:35]
- W杯無得点イングランド代表へスキー退く [16日08:47]
- ベッカム代表意欲「引退考えることない」 [16日08:45]
- マラドーナ監督続投一転国民86%「NO」 [16日08:40]
- W杯覇者MFシルバ、マンCへ移籍が完了 [16日07:55]
- タコに破格オファー提示マドリード動物園 [16日07:45]
- 35歳ベッカム、代表復帰意欲「いつでも」 [15日08:52]
- スペインDFプジョルが代表引退の意向 [15日15:18]
日本代表ニュース
- 西村審判南ア報告会見「目標達成できた」 [17日07:42]
- ドゥンガ監督から日本語で抗議受けました [16日19:36]
- 闘莉王合流ピクシー激励に「やる気出た」 [16日08:42]
- 岡田監督後任「できるだけ早く決めたい」 [16日07:40]
- 日本招致委、森島氏招致アンバサダー就任 [14日08:15]
- 第4審判西村氏、主戦場ピッチ外で大忙し [13日11:58]
- 長友、内田と共闘宣言「盛り上げたい」 [13日11:58]
- G大阪遠藤18日復帰に照準「まずはJ」 [13日11:55]
- シャルケ内田渡欧「強い男になってくる」 [13日09:04]
- 香川ドルトムント入団発表、背番号「23」 [13日07:58]
ソーシャルブックマーク