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ボローニャ長友獲り、強化担当視察へ

: ボローニャが興味を示す日本代表ＳＢの長友

　セリエＡのボローニャが、日本代表ＤＦ長友佑都（２３＝東京）の獲得に乗り出していることが１日、明らかになった。豊富な運動量と強烈なミドルシュートに目を付け、既に水面下で長友サイドと接触。同選手の代理人を務めるロベルト佃氏もボローニャ側の意思表示を認めている。６月のＷ杯を前にクラブ関係者が来日し、視察することも決定。長友も海外志向が強いだけに、両者の思惑がかみ合えば、日本人９人目のセリエＡプレーヤー誕生の可能性が出てきた。

　イタリアの古豪ボローニャが、岡田ジャパン不動の左サイドバックに目を付けた。豊富な運動量で上下動を繰り返し、ここぞと見れば強烈なミドルシュートを打ち込む。そんな小気味いい長友のプレーにほれ込んだようだ。１日付の地元紙ガゼッタ・デロ・スポルトは「日本に飛ぶ」とのタイトルで、ボローニャがＷ杯終了後の長友獲得に興味を示していると報じた。

　ボローニャの広報は「バラルディＧＭが国外に出張しているので何も分からない。（出張先は）日本ではない」と否定こそしたが、関係者によれば、Ｗ杯を前に強化担当のサルバトーリ統括部長が来日し、長友のプレーを視察することは既に決まっているという。各国クラブの情報収集などで欧州に滞在中で、長友の代理人であるロベルト佃氏も、ボローニャから獲得に興味を示す意思表示があったことを認めた。

　今季１５位と低迷するボローニャは、ＤＦラインが安定せず、３３試合を終えて４４失点を喫している。左サイドバックを務めるランナも３３歳だけに、若返りを図る狙いが強い。サルバトーリ統括部長は、元日本代表の中田英寿がいた当時のペルージャで強化を担当していた人物。日本人特有の勤勉さに加え、豊富な運動量、そして粘り強さなどを高く評価しているという。

　ただし正式な交渉には発展しておらず、長友が所属する東京には、まだ連絡は入っていない。それでもボローニャが動けば、海外志向が強い長友だけに、欧州トップリーグへの移籍が現実味を帯びてきそうだ。

　［2010年4月2日8時2分　紙面から］