南アフリカW杯
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日本が韓国に惨敗Ｖ逸／東アジア選手権

: 試合後の定例会見を終え深々と頭を下げる岡田監督

＜東アジア選手権（男子）：韓国３－１日本＞◇１４日◇国立

　日本が韓国に惨敗した。前半２３分、ＭＦ遠藤のＰＫで先制したが、すぐに逆転され、同４１分にはＤＦ闘莉王が１発退場。後半にだめ押し点を献上し、Ｊ発足後初めて宿敵に２点差以上つけられて負けた。１勝１敗１分け、勝ち点で韓国に抜かれて３位に終わった岡田武史監督（５３）は、欧州組頼みから脱皮できず、言い訳に終始。今週中には犬飼基昭会長、原博実強化担当技術委員長と面談することになった。犬飼会長は解任を全面否定も、同監督の手腕に疑問の声が噴出することは避けられそうにない。

　前を直視する元気もないのか？　「世界４強」を掲げながら「東アジア３位」に終わり、試合後の会見で岡田監督は終始うつむき加減で、小声で話した。コメントにも潔さはなく、言い訳が並ぶ。不本意な戦いぶりの原因について、まずは選手のコンディションのせいにした。

　岡田監督　指宿合宿から、もう少し早く（シーズンオフ前の）元の状態に戻ると思ったが、１週間遅れた。もう少しチームができるという予測が外れた。

　２月の４試合は１勝２分け１敗に終わった。「国内組を試す最後のチャンス」と言って臨んだが、新戦力を満足に試すこともできなかった。目の前の勝負にこだわって、おなじみのメンバーでスタメンを組むことが多かった。しかも勝てなかった。その上、開き直った。

　岡田監督　この結果は、このチームにとってきっとよかったと思う。今まで順調すぎて、緩みが出たのは事実です。チームとして危機感が出て（Ｗ杯に向けて）いい準備ができると思う。

　打開策も「世界４強」への秘策もない。いき詰まった時の欧州組頼みも変わらない。

　岡田監督　メンバーを新しく入れ替えるとか、マジックがあるわけじゃない。チームは常に最高のパフォーマンスができるわけではない。このチームに、１人、２人欧州組が入れば、前に進められると思います。

　この日、会場には「岡チャン不合格、決断セヨサッカー協会」の横断幕が掛けられた。しかし、自ら退くつもりはない。

　岡田監督　自分の進退に関しては協会が権利を持っている。僕は選手が付いてくる限り、選手だけを投げ出すことはしない。

　犬飼会長は「ファイティングスピリットが足りない。（Ｗ杯の）本番ではあんなのじゃ許されない」と指摘。同監督の進退については「解任はいいことと悪いことがある。リスクが大きいし、変えない方がいいと思っている。これから先、積み上げる方向でやらせたい」と解任の可能性を否定した。

　一方で、今週中には同会長、原技術委員長、岡田監督で緊急会談を開く予定。てこ入れ策を講じるとみられる。岡田監督は、自分に言い聞かせるように言った。「Ｗ杯４強の目標は変えるつもりはない」。しかし打開策も、秘策もない岡田ジャパンの未来は、世界４強を狙うほど、明るくはない。【盧載鎭】

　［2010年2月15日9時1分　紙面から］