南アフリカW杯
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平山が南アの喜望峰　デカくて狙いやすい

: 練習でトラップする平山（撮影・鹿野芳博）

　日本代表ＦＷ平山相太（２４＝東京）が、Ｗ杯メンバー生き残りに向けて、第１関門を突破した。日本協会は３日、６日開幕の東アジア選手権に出場する２３人を発表。平山はＭＦ小笠原らとともに名を連ねた。２日の親善試合ベネズエラ戦で０－０に終わった日本代表はこの日、試合開催地の大分から都内へ移動し、練習を再開。サイド攻撃の課題が浮き彫りになる中で、チーム内から、ポストプレーが得意な大型ＦＷ平山に期待する声が上がった。

　不完全燃焼のもやもやを吹き飛ばすように、平山はピッチを駆け回った。味方にワンタッチでパスをつなぐ、前夜の課題を凝縮したようなミニゲームを汗だくでこなすうちに、役割を自覚した。「代表のサッカーでも自分の特長を出せると思う。（東アジア選手権では）優勝を目指さないといけない」と言い切った。

　ベネズエラ戦で日本は、相手の鋭いプレスに手を焼き、中盤から前線にかけてボールが収まらなかった。そのため、サイドバックが後方から前線のスペースに駆け込む時間を稼げなかった。この日、試合映像を分析したＤＦ徳永は「ボールのタメ（＝キープ）ができず、なかなか前に上がれない。いいテンポにならなかった」という。ＦＷ玉田も「個人的には、もっと真ん中にくさびを入れて崩した方がいいと思う。攻撃に迫力がなかった」とＦＷのポストプレーを有効活用すべきと指摘した。

　実際、ベネズエラ戦では後半１４分の平山投入後から攻撃が活性化。「ＤＦラインからのフィードを送りやすい」とＤＦ内田が言うように、パスのターゲットになりやすい平山に対して、「攻撃のスイッチ役」としての期待が高まっている。平山も「周りも、自分もお互いを生かせるようにしたい。こういうチャンスをものにしたい」と話した。

　東アジア選手権に向け、岡田監督は「ホームで戦うので、勝たないといけない。結果に対して責任を取らないと。ただ、Ｗ杯を考えてテストしたいこともある」と、平山を軸とした攻撃再編をほのめかした。Ｗ杯イヤーの実質初戦で、不本意なドロー発進となった岡田ジャパン。勢いをつけられるかどうか、鍵を握るのは平山だ。【山下健二郎】

　［2010年2月4日7時46分　紙面から］