南アフリカW杯
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平山190cmヘッド弾！岡ちゃん高～い評価

: 紅白戦で、中沢（右）に競り勝つ平山（撮影・栗山尚久）

　「怪物」が、Ｗ杯メンバー入りへ猛アピールした。日本代表のＦＷ平山相太（２４＝東京）が鹿児島合宿３日目の２７日、紅白戦（２０分×２本）で、身長１９０センチの高さを生かし、ヘディングシュートを決めた。岡田武史監督（５３）もゴールを高く評価し、全体練習後には、ポストプレーについて直々に個別指導。小柄なＦＷの中でひときわ高い平山が、どれだけチーム内での存在感を増すことができるか。平山の戦いは続く。

　頭１つ、いや２つ分は抜けていた。２０分ハーフで行われた紅白戦。２本目で主力組に入った平山が、今の日本代表にない「高さ」でアピールした。開始から９分、ＭＦ大久保の左サイドからの柔らかいクロスに頭で合わせ、豪快にゴールネットを揺らした。身長１８７センチのＤＦ岩政を制しての圧巻のゴールに「自分が欲しいところにボールがくる。ピンポイントでした。すごく楽しい」と話した。

　岡田監督も「ゴールを決めたところは良かった」と評価した。全体練習後には、ポストプレーの動き方について、身ぶり手ぶりを交えながら約１分間、平山を直接指導。平山自身も浮かれることなく、ＦＷ岡崎らと居残りでシュート練習を行った。前日２６日に岡田監督から「軸足に骨盤を乗せて」と指導されたことを確認するように、１５分間、足を振り続けた。

　若手主体で臨んだ１月のアジア杯予選イエメン戦は、途中出場ながらハットトリックを達成し、今回の合宿のメンバーに入った。ただ、実質的なＡ代表入りからまだ３日。この日結果を出した一方で、前線での守備が足らず、全体的に運動量が少ないなどの課題も見えた。「もうちょっとハードワークしないと」と平山。先輩からも、試合中にげきが飛んだ。同監督も「まだまだこのチームに慣れていない。タイミングとかも分かっていない。顔を出すとか、下がって（くさびで）ボールを受けるとか」と、奮起を促した。

　日本代表は１７０センチ前後のＦＷが多く、オーストラリアなど、高さがある相手に苦しめられてきた。Ｗ杯１次リーグで対戦するオランダ、デンマーク、カメルーンにもそこで苦戦する可能性が高いだけに、平山は大きな可能性を秘める。「高さを生かしたプレーでいくしかない」と平山も、最大のアピールポイントとしてとらえている。本番でその高さを日本の武器にするために、平山の死に物狂いの戦いは続く。【今井恵太】

　［2010年1月28日9時14分　紙面から］