南アフリカW杯
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Ｃ大阪乾を追加招集　Ｗ杯へ夢つながった

　Ｃ大阪のＭＦ乾貴士（２１）が、キリンチャレンジ杯ベネズエラ戦（２月２日、九石ド）に向けた日本代表に緊急追加招集された。大阪・南津守練習場で自主トレを行った２０日、日本協会から一報が届いた。若手主体で臨んだ年明けのイエメン遠征に参加したが、主力が入ったフル代表は昨年１月以来。夢のＷ杯へ、希望をつないだ。

　夢がつながった。自主トレを行っていた乾のもとへ吉報が届いた。知らせを受けると、一足先に代表復帰を果たしていた同僚の香川とクラブハウスで大喜び。一度は消えかけていたＷ杯への道が復活し、涙が出るほどうれしかった。主力が招集されたフル代表は１年ぶり。滑り込みでのＷ杯２３人枠入りへ、岡田監督からアピールの場をもらい、短い言葉に気持ちを込めた。

　「メンバーに選んでもらって、本当にうれしいです。自分の持ち味を発揮して、試合に出られるようにがんばります」。

　一度は“落選”した男だ。若手主体で臨んだ６日の敵地イエメン戦は、後半開始から出場し平山のゴールをアシスト。攻撃にリズムを生み、岡田監督の心をつかんだかに思えた。だがＷ杯メンバー入りを争う主力が呼ばれた１３日の代表発表に乾の名前はなかった。自分を見失いかけるほど、深く落胆した。自主トレを続けながらも「（家長らが加入し）セレッソでも試合に出られるか分からないっすから。ベンチですよ」と自虐的に言うほどだった。

　もう失うものはない。２５日からの鹿児島・指宿合宿で全力でアピールするだけだ。今回は攻撃的ＭＦにコンディション不良の選手がいるための緊急招集で、ベネズエラ戦で出場機会が与えられる可能性は高い。逆転でのＷ杯２３人枠入りへ。自分を信じ、夢へ向かって進んでいく。

　［2010年1月21日10時45分　紙面から］