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直輝右足骨折だった！岡田構想、浦和痛手

: イエメン戦で、相手選手の後ろからのタックルで右足を負傷するＭＦ山田

【サヌア（イエメン）７日＝菅家大輔】日本代表ＭＦ山田直輝（１９＝浦和）が、６日のアジア杯予選イエメン戦（サヌア）で右足腓骨（ひこつ）亀裂骨折の重傷を負い、戦線離脱を余儀なくされた。試合中に負傷し、試合後にサヌア市内の病院で精密検査を受け、亀裂骨折と診断された。全治は２～３カ月とみられ、国内組で構成される今月下旬の鹿児島合宿、２月６日の東アジア選手権などへの参加は絶望的。３月上旬のＪリーグ開幕にも暗雲がたれ込めてきた。

　岡田ジャパン期待の若手ＭＦ山田が、まさかの重傷を負った。イエメン戦の前半１７分、ＤＦカムリの後方からの悪質なタックルを食らい、立ち上がることができずに途中交代。「右足腓骨亀裂骨折」との診断を受け、７日に痛々しい松葉づえ姿で帰国の途に就いた。

　日本代表の松田ドクターは「患部に１～２ミリのヒビが入っているが、骨がずれていないため手術は必要ないと思う。全治は帰国後の経過次第だが、骨折なので多少なりとも時間はかかる」と説明。帰国後に再検査を受ける予定だが、全治は２～３カ月とみられる。

　若手中心で臨んだ今回のイエメン戦、そして２月２日の親善試合ベネズエラ戦、その後の東アジア選手権は、山田にとってＷ杯出場のための重要なアピールの場だった。その初戦で負ったまさかの重傷で、一転して代表生き残りへ厳しい状況となってしまった。

　若く運動量があり、パスとゴールが持ち味の山田は、成長次第ではＷ杯の戦力になりうる期待の存在だった。山田自身は「日本で何年やっても味わえないことを味わえたとプラスに考えたい」と気丈に振る舞ったが、原強化担当技術委員長は「残念です。少しでも早く復帰してほしい」と沈痛な表情。岡田監督の構想にも狂いが生じそうだ。

　現時点ではＪリーグ開幕も厳しい情勢だ。山田は「骨折は初めてですね。復帰時期？　それは分からないですけど、開幕に間に合うようにしたい。１００％になるように１日でも早く治したい」と話したが、Ｊ開幕に間に合わなければ今季復権を期す浦和にとっても大きな打撃となる。

　「後ろから相手が来ているのは分かったけど、タックルに来るとは思わなかった。リーグ開幕まで、まだ時間がある。少しでもプラスに考えたい」。まさかの「事故」に見舞われた１９歳は、リーグ開幕、そしてＷ杯へ向け全力で完治を目指す。

　［2010年1月8日9時7分　紙面から］