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岡田ヤング日本ひと安心/アジア杯予選

2点目を奪われ、喜ぶイエメン選手を尻目に険しい表情の岡田監督(右)
2点目を奪われ、喜ぶイエメン選手を尻目に険しい表情の岡田監督(右)

<アジア杯最終予選:日本3-2イエメン>◇6日◇A組◇イエメン・サヌア

 岡田ジャパンが辛うじて逆転勝ちを収めた。日本代表の岡田武史監督(53)は前日5日、イエメンから日本協会の犬飼会長に電話をかけ、必勝を宣言。言葉通り、「アラビア半島のアルカイダ」によるテロの脅威にも負けず、アジア杯A組の予選突破を決めた。日程変更が認められず、イエメン戦は若手主体のチーム構成を余儀なくされたが、予選突破という最低限の結果を残し、勝負の年を無事に滑り出した。

 苦しみながらも、勝負のシーズン初戦を白星で飾った。岡田監督は2失点に「経験の少ない選手が、怖がっている間に失点した。それは、DF4人とボランチが下がりすぎたこと」と冷静に分析。「後半は改善された」と評価し、「(W杯に向けて)可能性を感じた選手はいた」と収穫を口にした。

 5日夜だった。岡田監督は国際電話で犬飼会長に必勝を誓った。「絶対に勝ち点を取って帰ります。こちらは平穏です」。若手中心の選手構成を余儀なくされたことやテロの脅威に弱音を吐かず、「絶対」という強気な表現で勝利を約束した。犬飼会長からも「はっきりと言ったことはいいこと。監督が自分を追い込んでいる」と評価された。6月の南アフリカ大会までは、一分の油断もみせないという意思表示でもあった。

 当初はイエメン戦は1月24日に動かし、主力メンバーで戦う予定だった。3月3日の同杯バーレーン戦も日程を変更させ、強豪国との強化試合にする考えだった。しかし、アジアサッカー連盟の判断によって、もくろみは崩れた。追い打ちをかけたのがイエメンの治安悪化だった。サヌア入りした後もチームには銃を装備した警官が張り付き、日本大使館までテロを警戒して窓口業務を閉鎖した。サッカーに集中できる環境ではなかったが「恐れる物は何もない。我々はサッカーに集中するしかない」と、若きイレブンを鼓舞した。

 ただ、結果的には若手にチャンスを与える場が生まれ、国内組のやる気を促すことにもなった。予選突破で、3月のバーレーン戦は消化試合になり、再び若手を試すこともできる。「この中から(1月下旬の)鹿児島合宿に招集する可能性はある」と話していたような展開になれば、まさにこの日の試合のように、ピンチをチャンスに変えることになる。

 [2010年1月7日9時29分 紙面から]


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