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岡田ジャパンにテロ危機!?情勢悪化の一途

: サヌアでの練習で、厳しい表情を見せる岡田監督（撮影・栗山尚久）

　【サヌア（イエメン）３日＝菅家大輔】岡田ジャパンが、ピッチ外でかつてない危険にさらされている。６日のアジア杯イエメン戦に臨む若手主体の日本代表はこの日、１４時間かけて空路でイエメン入り。だが、空港に到着すると、移動用のジャージー姿の選手たちの前には、ライフルを持った警察官が待機していた。

　イエメンの首都サヌアでは、昨年１２月１７日にイエメン治安軍が国際テロ組織アルカイダの掃討作戦を行った。その報復行為として、アルカイダ系勢力「アラビア半島のアルカイダ」が同２５日のデルタ航空テロ未遂事件を起こしたと声明を出すなど、イエメン国内の情勢は悪化の一途のたどっている。

　米国のオバマ政権下でテロ対策を担当しているブレナン大統領補佐官は３日、米ＣＮＮのインタビューで「アラビア半島のアルカイダ」が、サヌアでテロを計画している兆候を得ていることを明かした。ＡＦＰによると、同日、米英の在イエメン大使館が閉鎖。米英両国政府が、イエメンの対テロ特殊部隊に資金援助をすることで合意したとの情報もある。

　日本代表には、厳重警備が敷かれた。空港の玄関口からバスまでの間は警察官が多数待機し、市内の宿舎まではバスを警察車両が先導。岡田武史監督（５３）は「何もないことを祈っている。ぼくらは試合に集中するだけ」。報道陣の小型バスにも警察の先導がつく異例の警備態勢が敷かれた。帯同している日本協会の原博実強化担当技術委員長は、イエメンのサッカー協会から「報道陣もみんな警護する。これで何もなければ、逆に安全面を世界にアピールできると言われた」と話すが、情勢が限りなく危険な状況であることは間違いない。

　［2010年1月4日7時59分　紙面から］