南アフリカW杯
ニュース

Ｗ杯へ充電１・６イエメン戦はＵ20中心

　来年１月６日に予定しているアジア杯予選のイエメン戦（サヌア）は、Ｕ－２０（２０歳以下）日本代表を中心にメンバーを構成することが１３日、分かった。日本協会の原博実技術委員長（５１）が明言した。メンバー選考のため、岡田武史監督が、１９日に韓国・昌原で行われるＵ－２０国際親善試合の韓国戦を視察し、Ａ代表の小倉勉コーチをＵ－２０日本代表のコーチに就任させる。目前の勝利より、代表選手の休養を最優先させ、Ｗ杯４強をもぎ取る。

　目標はあくまでも世界４強だ。Ｗ杯４強へ何をすべきか、日本協会の答えはハッキリしていた。東アジア大会を終え、香港から帰国した原委員長は「岡田さんとは電話で話した。第１に考えるのは、しっかり選手を休ませる時に休ませることで一致した。イエメン戦は今度韓国遠征するＵ－２０代表が中心になる。山田直（浦和）金崎（大分）らＡ代表に招集されたこともある選手がいるし、彼らをチェックする、いい機会でもある」と明言した。

　日本協会は、Ｗ杯イヤーの初戦が１０年１月６日に組まれていたため、相手国のイエメン協会と協議を重ね、同２３日にずらすことで合意していた。天皇杯決勝（来年１月１日、国立）後に最低でも代表選手を２週間以上休ませるためだった。しかしイエメン協会が、アジアサッカー連盟（ＡＦＣ）への申請を怠ったため、ＡＦＣから「１月６日強行」の通達がきた。これまで相手協会とは電話とファクスでやりとりしていたが、最近はどの手段を使っても音信不通で、まったく連絡が取れていない。

　「若手の力を見極めるため、Ａ代表の小倉コーチをＵ－２０コーチとしてチームに帯同させる。岡田監督も韓国に行って試合も見るし、トレーニングも視察する予定です」と原委員長。メンバー構成を１００％若手だけにするかは、まだ決めておらず、負傷で長期離脱していたＧＫ楢崎（名古屋）ら一部Ａ代表選手が入ることは考えられる。

　今後、人を派遣するなど、可能性がある限り、イエメン戦を来年１月下旬に変更するために働きかける。しかし、変更されなくても、すでに腹は決まっている。世界を驚かすべく、Ｗ杯イヤーは、まず休養から入る。【盧載鎭】

　［2009年12月14日7時58分　紙面から］