南アフリカW杯
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オランダ監督、日本眼中なし「監督誰？」

: 南アフリカから帰国した岡田監督（撮影・栗山尚久）

　やっぱり日本は眼中になし？　日本代表の岡田武史監督（５３）が６日、南アフリカ・ケープタウンでのＷ杯抽選会から帰国。９月の親善試合以来、３カ月ぶりに現地で再会したオランダ代表のファンマルバイク監督（５７）から「ところで、日本の監督は誰だ？」と話し掛けられたことを明かした。これ以上にない屈辱をあえて公にしたのは、選手のやる気を起こすため？　屈辱を晴らすためには、来年のＷ杯のピッチで仕返しするしかない。

　華やかなセレモニーの裏で、岡田監督が屈辱を味わっていた。抽選会の前夜、大会組織委員会が用意した夕食会で、９月のオランダ遠征以来、３カ月ぶりに同国のファンマルバイク監督と再会した。握手を交わし、英語で会話していたら、敵将の口からビックリするような言葉が飛び出た。

　ファンマルバイク監督　ところで、日本の監督は誰だ？　どこにいるの？

　岡田監督　オレだよ。

　ファンマルバイク監督　あっそうか？　悪かったな。

　「試合後（９月５日）に握手もしたのにな。でも、日本のことはよく分かっていて、気にしている様子はあったよ」と岡田監督。どうやら、日本協会の一関係者に思われたらしい。報道陣から「失礼な話ですね？」と突っ込まれると「そんなことございません」と、それ以上の質問を封じた。

　１次リーグでの対戦が決まる前の会話で、敵将が日本を挑発するためにわざと間違えたとは考えにくい。単に忘れられただけの可能性が高い。２人だけの会話で、岡田監督にとっては恥ずかしい話だが、あえて自ら明かしたのは、岡田ジャパンのモチベーションを高めるためか。監督が味わった屈辱を選手たちがピッチ上で晴らす、というシナリオを描いたのかもしれない。

　今月の短期代表合宿では、１次リーグの相手国に関する深い話はせず、オランダ、デンマーク、カメルーンのＤＶＤは来年２月の合宿（東アジア選手権）で宿舎に用意。資料を用いた対策は大会直前に説明する予定だ。本大会を少しでも有利に進めるための心理戦、情報戦はすでに始まった。【盧載鎭】

　［2009年12月7日9時13分　紙面から］