南アフリカW杯
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２位13発男・東京石川が５年ぶり代表復帰

: 東京ドロンパの誕生日を祝う前列左から石川、東京ドロンパ、羽生

　日本サッカー協会は１日、８日のアジア杯最終予選香港戦、国際親善試合の１０日のスコットランド戦、１４日のトーゴ戦に臨む日本代表を２８人を発表した。東京ＭＦ石川直宏（２８）は０４年以来、約５年ぶりの代表復帰で岡田監督体制では初招集。Ｊ１得点ランク２位の得点力を生かして存在感を示す覚悟をみせた。チームは６日に集合する。

　サイドアタッカーから得点力あるＭＦに変身した石川は確固たる自信を胸に秘めて代表復帰する。１日は練習試合（明大戦）に右ＭＦで先発出場し、先月２２日に痛めた右内転筋の回復具合を確認しながら３０分間プレー。練習後、０４年２月のマレーシア戦出場を最後に遠ざかっていた代表入りを聞くと、笑顔でゴールにこだわる姿勢を示した。

　石川　ポジションはどこになるか分からないですが、求められるのはゴールに絡む、チャンスに絡むところ。その自分の良さをどこでも考えたい。自分が入ることで新しい可能性を見せていかないと代表で生き残れない。チームに貢献し、プラスアルファで存在感をみせないといけない。

　プロ入りの００年から９年間で年間最多ゴールが「５」だった石川が今季、１３得点でＪ得点ランク２位。昨季まで右サイドの印象が強かったが、今季はゴール中央に切り込んでミドルシュートを積極的に放ってゴールを量産。岡田監督はこの日の会見で「どうしても点が取りたい時にアウトサイドで勝負できて点にも絡める。中盤はパサーが多いので、こういう選手を探していた」と高く評価した。

　代表の大黒柱のパサー中村俊は石川にとって特別な存在だ。００～０１年の横浜時代は、中村俊のノールックパスに反応できなかったという。振り向くと中村俊の背中しか見えなかったと振り返る。怒られ続けた思い出がほとんどだ。「俊さんはボクの成長よりもはるか先にいっている。でもボクはボールを受ける側だし、うまく力を引き出し合いたい。それが全体の活性化になる」と、同じピッチに立つことを待ち望んだ。

　本番まで約８カ月に迫って「攻撃の迫力」を求めている岡田監督が、初招集した意味は大きい。石川はそのスピードと突破力、そして得点力で、岡田ジャパンの中盤に新しい風を吹かせようとしている。【藤中栄二】

　［2009年10月2日9時26分　紙面から］