南アフリカW杯
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平山代表初招集か　10月３戦リストアップ

: ７月１８日、大宮戦で先制点を決める東京の平山

　東京ＦＷ平山相太（２４）が、来年６月開幕のＷ杯南アフリカ大会に出場する日本代表候補メンバーにリストアップされていることが１７日、分かった。身長１９０センチの日本人離れした体格で、ユース年代から空中戦の強さと足元の技術を評価されてきた。今季は東京で主力に定着し、ナビスコ杯決勝進出の原動力になるなど好調で、岡田武史監督（５３）の目に留まった。新戦力テストの場となる１０月の代表戦で、Ａ代表初招集となる可能性が出てきた。

　日本サッカー界が期待する大型ストライカーに、Ａ代表入りのチャンスが巡ってきた。平山は来年のＷ杯へ向けて戦力発掘を図る岡田監督の評価を上げ、夏場以降、Ｊリーグでのパフォーマンスやコンディションなど、代表スタッフによる「要マーク選手」に浮上。１０月８日アジア杯予選香港戦、１０日スコットランド、１４日トーゴの親善試合２試合の日本代表招集メンバー候補に名を連ねた。

　岡田監督はこの日、都内でスタッフ会議を開き、合宿日程の調整や選手選考へ向けた情報を交換した。「まだメンバーは決めていないが、可能性はないことはない」と新戦力にも門戸を開く考えを示した。１０月の代表戦３試合は、Ｗ杯前に国内組の強化を重点的に図る貴重な機会で、３０人ほどに招集枠を広げるため、関係者は「平山は昨季と比べて格段に運動量が増え、精神的な成長も見られる。好調を維持できれば十分チャンスがある」と明かした。

　平山は国見高３年時に飛び級で０３年Ｕ－２０Ｗ杯代表に選ばれ、全国選手権で史上初の２大会連続得点王を獲得。翌０４年にはアテネ五輪に出場するなど「将来のＡ代表エース」として注目されていた。ただ近年は運動量不足が課題で、クラブでの出場機会を得られず、０８年北京五輪代表も最終選考で落選。Ａ代表からも声が掛からなかった。

　だが、今季は攻撃面に加えて前線での守備力もアップ。５月以降、東京で主力に定着し、９月５日のナビスコ杯準決勝清水戦第２戦では決勝ゴールを奪うなど勝負強さも目立ち始めた。現在の日本代表に、１９０センチ近い「世界基準」の大型ＦＷは不在。８月下旬から今月上旬までの欧州遠征ではオランダ、ガーナの屈強なＤＦ陣に苦戦しただけに目標とする「Ｗ杯４強」へ、平山が切り札となる可能性は秘めている。

　１０月の代表戦では平山のほかにも、ＭＦ石川（東京）や香川（Ｃ大阪）らが候補に入っており、岡田監督は同１日予定の発表までにメンバーを絞り込む。平山は「Ａ代表は小さいころからの夢だし、入りたい。でも、まだ足りない部分が多い。ゴール数や得点までのプロセスなど、代表に入るために、もうワンランク上にいかないといけない」と夢舞台への第１歩に挑む。

　［2009年9月18日9時1分　紙面から］