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闘莉王ヘッド弾も涙「悔しい」/W杯予選

前半39分、ヘディングで先制ゴールを決める闘莉王(撮影・栗山尚久)
前半39分、ヘディングで先制ゴールを決める闘莉王(撮影・栗山尚久)

<W杯アジア最終予選:オーストラリア2-1日本>◇17日◇A組◇オーストラリア・メルボルン

 闘将が宿敵に一矢報いた。DF田中マルクス闘莉王(28=浦和)が前半39分、MF中村憲の左CKを頭でたたき込み、先制ゴールを奪った。屈強な相手守備網をかいくぐり、高さで競り勝っての一撃。逆転負けを喫したが、アジア最高GKシュワルツァーを擁して最終予選7試合無失点だったオーストラリアに、意地を見せた。

 日本はW杯を戦い抜けるのか、この一瞬で占う覚悟だった。一進一退の攻防が続いていた前半39分。「世界と戦うには、1回、100%の確率で決めなければ、あとで痛い目に遭う」。中村憲から高々と打ち上げられたCKに、闘莉王は落下点を見定めながら走り込んだ。ゴール正面へ突っ込むと見せかけて、ファーサイドへ急転換。相手のマークを遅らせながら最高速で跳び上がり、頭でたたきつけた。

 「オーストラリアは最終予選で失点していない。失点ゼロでは(W杯へ)行かせない。まずは、点を取る」。中村俊や長谷部ら主力5選手を欠く中、世界基準の強靱(きょうじん)な相手に屈せず、敵地で、前回06年大会初戦で敗れた屈辱を晴らす。そう念じて、狙った一撃だった。「練習でも決めていたし、いいボールだったので合わせるだけだった」。ゴール直後に振り返ったベンチには、両腕を突き上げる岡田監督。駆け寄る仲間の祝福を受けながら、指揮官へ何度も右腕を振り回して応えた。

 W杯予選突破を決めて臨んだ、10日のカタール戦(日産ス)。本拠地最終戦で見せ場なく引き分けに終わると、闘莉王は「腐った試合」とぶった切った。4大会連続の出場権が近づくにつれ、チーム内に漂う安堵(あんど)感や集中力の欠如。「厳しい戦いが待っていることを、体で示さないと」。練習中も必要以上に言葉を交わさず、周囲を近寄らせない緊張感を漂わせ「仲間でも削る」くらい激しく体をぶつけた。W杯は既に始まっている。大黒柱の自覚が、最終予選7試合連続無失点だったオーストラリアの堅守を砕き、08年11月のカタール戦以来、Aマッチ通算5得点目につながった。

 世界への壁は、依然として分厚い。後半32分の相手右CKの場面では、194センチFWケネディと競り合う頭上をボールが越え、背後に駆け込んだケーヒルに同点弾を決められた。「悔しくてしょうがない。レベルアップするために、日々やるべきことがある。明日にでも戦える準備をしないと」。両目にためた涙をこらえ、試合後は珍しく、取材エリアで立ち止まず、帰りのバスに乗り込んだ。プレーで勝ち、試合に負けた一戦。予選で飾れなかった有終の美は、1年後まで取っておく。

 [2009年6月18日9時10分 紙面から]


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