南アフリカW杯
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岡崎が俊輔の影武者、中盤の右で先発へ

　【メルボルン（オーストラリア）１５日】日本代表のＦＷ岡崎慎司（２３＝清水）が「俊輔の影武者」になる。Ｗ杯アジア最終予選オーストラリア戦（１７日）に向け調整し、岡崎が中村俊輔（３０）の定位置でもある中盤の右サイドで先発する可能性が出てきた。現地紙は「日本には司令塔中村がいない」と報じているが、０９年の先発した国際Ａマッチ７戦７発の新星岡崎は無警戒。日本のエース候補生が、宿敵の意表を突いてゴールを挙げる。

　まさに影武者のようだった。宿敵オーストラリアを想定した実戦練習で、岡崎が俊輔と同じ中盤の右に入った。松井、中村憲ら２列目の選手とポジションチェンジをしながら、前線で得点に絡むパターンを確認した。俊輔のようにパスも操りながら、タイミングを見計らって、得意のＤＦの裏へ飛び出してシュートまで持ち込んだ。意表を突く動きで、相手をかく乱させるつもりだ。

　岡崎　オーストラリアは（最終予選）無失点だし、強い。今までのアジアとの戦いとはちょっと違うと思う。ここで点を取れば自分にとってもいい経験になるし、必ず勝たないといけないと思っています。

　俊輔不在の今遠征では、ＦＷだけでなく中盤もこなす岡崎に「穴」を埋める役割が期待される。現地紙は１５日付紙面で「日本は中村俊も遠藤も来ていない」と主力不在の現状だけを報道。さらに現地記者に至っては「オーストラリアでの一番の注目はナカムラだ。岡崎？　それはどんな選手なんだ？」と言う始末。０９年の先発した国際Ａマッチ７戦７発と爆発的に得点を重ねる新星は、完全に“ノーマーク”だ。

　岡崎　カタール戦は運動量が少なかった。動いて、動いて、相手を混乱させるくらいにしたいです。

　相手は大型選手が多いが、崩すイメージはできている。現地はラグビーが盛ん。テレビを付ければラグビーの試合ばかりが映っている。体を張ったプレーが持ち味の新星は「当たり負けしたくない」と宣言。「俊輔の影武者」になって、オージーを驚かせる。【益子浩一】

　［2009年6月16日8時10分　紙面から］