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岡ちゃん余裕オドオド現地人に代わり通訳

交代した通訳(右)も質問を訳しきれず岡田監督がサポート
交代した通訳(右)も質問を訳しきれず岡田監督がサポート

 岡田武史監督(52)が極度の緊迫感から、解き放たれた。非公開で行った5日の最終調整後、雨に打たれながらも立ち止まって報道陣の取材に応じた。「芝が深いから、明日も雨が降ってくれた方がいいよね」。午前中に現地のホテルで開かれた公式会見でも、いつもの硬い表情は消えていた。

 会見で3つ目の質問が出た時のこと。100人を超す報道陣と、無数のフラッシュを浴びた現地通訳が「初めての通訳なので、緊張して…。え~っと…」とオドオドし始めた。すると岡田監督が、通訳に代わって現地語の質問を日本語に訳すフォローを入れた。その後に異例の通訳交代となると、指揮官はリラックスした様子で笑った。

 さらに現地メディアの際どい質問にも冷静だった。

 現地記者 仮にウズベキスタンに負けたら、次の仕事はどうするのか?

 岡田監督 それはボクが決めることではなく(犬飼)会長さんが明日(タシケントに)来るので、会長さんが判断しますよ。

 解任騒動が起きた昨年11月19日カタール戦前の公式会見で同様の質問が出た際は、顔を紅潮させ目を背けた。7カ月がたち、チームの成熟度とともに精神面にもゆとりが出てきた証しだろう。

 最後の質問で「昨年、日本でウズベキスタンと引き分けた際に、日本メディアの評価はどうだった?」と問われても、こう答えた。

 岡田監督 おそらく、おそらくですよ。クビにしろとか、(クビに)したかったのだろうね。ボクは試合の内容は悪くなかったと思うんですけどね。

 冗談で質問をかわし、笑顔で終わった26分間の会見。指揮官の心の余裕が、日本に好影響をもたらすはずだ。【益子浩一】

 [2009年6月6日8時21分 紙面から]


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